家庭洗いで伸びた袖・丈サイズ修復~伸びたセーターを縮めるいせ込み~

You友 大友 眞吾

2020年05月09日 17:14



今回は家庭で洗ったら伸びちゃったってセーターの縮め修復ですが・・・
自粛要請解除されたので少々思ったことを・・・

地元浜松は6日に自粛要請が出ていた飲食店など、3週間以上感染者が出ていないという事で解除となりましたね。

コロナで命を落とされた方、耐えきれず閉店まで追い込まれた方・・・報道もされないしニュースにもならないけど、被害に遭われた方、ご家族の悲しさや無念さは想像を絶する事と思います。

未だに届かないマスク・・・今すぐにでも必要としている人の手に届かない給付金・・・

1か月の収入 旦那50万、おくさんのパートで25万、共稼ぎなら月75万円の収入があるっていつだったかTVで誰かが言ってましたね・・・この言葉が鮮明に焼き付いています。

当店でお分けさせて頂いた殺菌剤はほかの同業の方からお客様にお分けしたいとご連絡がありお分けさせて頂きました。

店頭に取りに来られる方にお分けします、と始めたのですが、宅配でご依頼の方からも分けて欲しいとご要望もありましたので・・・

ご希望の方には希釈前の原液を5ccの容器に入れお分けしております。

500ccの水に入れて頂くと1000ppm 1Lなら500ppmの殺菌剤としてお使いいただけます。

サーズ、マーズのコロナウイルスは300ppmで不活性化させることができる殺菌剤です。

基本、当店が仕事で使っている殺菌剤なので販売目的ではないため、宅配でご依頼頂いたお客様でご希望があればお分けさせて頂いております。まだまだ注意は必要ですからね。

コロナが終息した後でも雑菌が繁殖するごみ、台所の三角コーナー、
ペットのゲージや周りなどに付くペット臭、糞尿臭、トイレ、
壁など日陰になる場所に生えるコケの繁殖防止など脱色や酸化腐食の心配などもなくいろんな場所で使えます。

エンベローブのコロナだけじゃなくノンエンベローブのノロウイルス(150ppm で不活性化)も不活性化できる殺菌剤でほとんどの菌やウイルスに対して高い殺菌、不活性効果がありますのでいろんな場面でお使いいただけます。

まだまだいろんな使い方ができる殺菌剤ですが、今回は殺菌目的という事で試してみてくださいね^^



さて、今回のご相談はよくある家庭で洗ったら縮んじゃった・・・ではなく逆に伸びちゃった・・・っていうご相談です。

幅出し修正も同じですが全ての服を修正できるわけじゃなくできるモノはできます(当たり前だですが)

縮める場合は昔から【イセ込み】と言われる方法で詰めていきます。

最初の画像はイセ込む前ですが、袖丈が67㎝くらいです。

下画像がイセ込み後ですが約60㎝なので7㎝ほど織りの目を縮めることが出来ました。

という事でイセ込みも画像に撮りましたのでどうやって詰めていくのかご説明していきますね^^




まずはスチームで繊維をよく蒸します。
スチームは水を水蒸気化させたものなので大量に含ませると疑似的に濡れた状態に近くできるんです。

しっかり蒸すと繊維と織りが動くようになります。
引っ張ると伸び、そのまま蒸気を抜くと伸びたままになるので幅出しする場合は蒸して伸ばして蒸気を抜き修正をしていきます。

幅出しもイセ込みもまずはよく蒸して、が基本です。

家庭用のアイロンではスチーム量が足りなさ過ぎてこの修正はちょっとできないかな。

このスチームは時間を掛け過ぎたり蒸気を繊維に含ませた状態でそのまま置くと蒸気は水に戻ってしまうため濡れた状態になってしまいます。

良くクリーニングから帰ってきたら袋を外せって言いますよね。

色々理由はありますが、私が思う一番の理由というか起きやすくなる不具合は、服をスチーム仕上げしすぐに包装されているとスチームが抜け切る前に放送されるため、中に水分も一緒に密閉され乾燥しなくなるんです。

オートメーション化されている大手の工程だとどうしても蒸気が抜け切る前に包装されてしまいます。

これがカビが生える一番の原因になっていると思います。



片袖ずついせ込んだら、両袖の幅と長さも同じになるよう合わせていきます。

画像は両袖を重ねてある状態。

サイズはぴったり!長さも太さも全く同じに合わせています。

こんな感じで両袖のいせ込みが終了。次は胴体部分のいせ込みです。



あ、今回は旦那さんが相談に来られたのですが、奥さんが水洗い不可となっているこのセーターをエマールで手洗いしたら袖と丈が伸びちゃったというご相談でした。

なので
・表示が保証書と同じj役割をしている重要なモノ
・伸びてしまったのは洗剤は関係ない事
・洗う時の注意点と干し方など
をご説明したところ、とても感激してくださいました。

今回の綿セーターは水分を含ませると重たくなるため、ハンガーで干してしまうと水分含んだ時の自重で伸びてしまうんです。

水洗いしても問題ないけど洗う時伸びないよう畳んだまま押し洗い、持ち上げる時は畳んだセーターの下に手を入れ持ち上げます。

肩などつかんで持ち上げると・・・それだけで伸びちゃいます。

脱水した後は水が切れるので軽くはなりますがそれでも自重で伸びるので必ず平干しします。

で、平干しはこうやってって当店が使っているモノお見せしたところ・・・欲しい!!

過去記事で紹介していますので興味がある方はどうぞ

ニット手洗い方法と平干し



手順は同じ。ただ袖は細いのでやり易く胴体部分は太くなるのでバランスがとりにくくなります。

基本、自重で伸びる場合、タテに伸びる分、横が細くなります。

レーヨンニットなどはひょうたん型のように真ん中が極端にすぼまるような感じで伸びてしまったりします。

今回はそれほど横幅は細くなっていないという事で横の幅出しを抑えながら丈をいせ込んでいます。

お客様には見た感じで5センチ程度は縮められるけど10㎝はちょっと無理かな・・・とご説明させて頂き、できる限りという事でいせ込んでいます。

元のデザインを見ていないのに、元通りの形に修復していけるのは地直しをしていくからです。

繊維の織りを見て真っすぐに揃え直していく事を地直しと言います。

下側の波打っている画像は蒸気でよく蒸した後、生地の織りを歪めないように揃えながら少し横に幅出してります。

たるませた部分を蒸気で再度蒸しながら織りの目を詰めて平らに入れて行きます。

地直しと幅出し、いせ込み修正を同時に行いながら生地の目や織りを詰めています。



丈を切らずに短くしたら、上の画像のように生地が余りたるみが出てしまいますよね。

全体の生地の織りと目を少しずつ詰めながら入れ込んでいく事をいせ込みといい、今のように機械化が進んでいない一昔前はアイロン一丁で仕上げているクリーニング店がほとんどだったので、このいせ込み作業は当たり前にやっていた作業じゃないかな。

少し前に、同業者から丸首のセーターの首元が伸びたとクレームになった、と相談があり、頭を通すんだから伸びて当たり前だね、ってお答えしたことがあります。

頭より小さい穴に通して着るんだから伸びますよね。首は頭より細いから着れば収まるし、いせ込んでもまた伸びますのであまり意味がない・・・

でも、そうではないんですよね。

クリーニングから帰ってきた服の封を開けるたびに新しい服を卸す時と同じ感覚を楽しみたい。

おろしたての服を着る楽しみをお客様に味わってもらいたい。

セーターだけじゃなくニットはハンガーに吊るしたら方が伸びるだろ?しまう前は必ず畳め。

相談に持って来られたセーターはちょうど仕上げをしていた時だったのでその場でいせ込み治めてお見せしたところかなりびっくりされ、どうやって直したんですか・・・??と(汗)

私が若い頃は当たり前だった事が今では職人技と言われるようになっているんですよね。



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