
革ロングブーツクリーニング代金参考価格(2016年1月現在・税抜き)
ロングブーツクリーニング 5000円~
消臭殺菌 1000円~
(ロングブーツは1500円~ カビ臭、カビ菌を殺菌までご希望の場合)
染色 クリーニング代金の+50%~100%が目安
カビが革を侵食している場合、染色をしてもカビに食われた跡が傷として残ります。
革の厚さ、表面仕上げ方法により金額が変わります。
革が厚い場合、ニオイが強く出てしまっている場合、軽減はできますが多少残ってしまうこともあります。

遅くなりましたが・・・あけましておめでとうございます!
今年も頑張ってブログを更新していきますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
今年最初の更新は、昨年末にお急ぎで多数お受けしましたのでブーツ・靴のカビ取りです。
革ジャケットやコートも多かったので次回は革のお洋服のカビ取りをご紹介予定です^^
今回はピグメントレザー(顔料染め皮革)に生える白カビについてご説明させて頂きたいと思います。
昨年末、今年もかなり暖かく、ブーツなどまだ使われていない方も多いのかな?
今年に入ってからもブーツ・靴のカビのご相談が多いんです。
以前、TVで取り上げられていた靴・ブーツクリーニングを見ました。
細かな気泡による洗い、水流による洗い、スチームを利用した洗い、簡単に色を塗り替えなどなど・・・
肯定も否定もせず、楽しく拝見しましたが、どんな方法でも落としたい汚れが綺麗に落ちればいいわけですが、
革にめり込む感じで侵食しているカビは洗い流す程度では落ちませんね・・・
http://yuuyuu.hamazo.tv/e6438988.html
靴・ブーツは通常、外で使うことを前提に作られていますので、雨に濡れた程度で固くなったり色が流れて滲んだりしないよう作られていますので、クリーニング店でも水洗いができるからと扱うお店が増えていますし、靴ブーツ専門店も増えてきました。
クリーニング店はどこも仕事内容は違いますってこのブログでも書いてきていますが、皮革になると比較にならない(皮革だけに!?)その差が大きく出てきます。
私が皮革の洗いや染色に取り組んでいた頃、やっているお店はほとんどありませんでした。
革に染みこんだ汚れは取る事ができない、汚れやシミは塗装をして隠すしかないと言われていました。
http://yuuyuu.hamazo.tv/e6356589.html
塗装できるもの、してはダメなものとあります。
洗いも水分を含ませて良い物、ダメなものとあります。
細かく説明していくと大作となってしまいますので(汗)
今回はカビ取りについて、ご説明とご紹介させて頂きます^^

カビは生えてから時間とともに取れにくさ、革の状態が変化していきます。
カビが繁殖するためには栄養素、水分、気温(20~30℃)の3つが必要で、25℃位が一番繁殖しやすいと言われます。
革製品にカビが生えてしまうのは、革そのものがカビの栄養素となるからなんですね。
それと、空気中の湿気(水分)。一旦吸収するとなかなか乾燥しないんです。
高温多湿の日本の場合、暖かい季節の春から秋は繁殖するための要素が揃ってしまうため生えてしまうんです。
最近は冬場でも室内はどこも暖かく、乾燥しないよう加湿器など使っている家庭も多いので、冬場でも生えてしまったりします。
革製品のお手入れ、保管方法は使い終わったらブラシ掛け、乾拭きして光の当たらない風通しの良いところ(乾燥させる)で保管する、下駄箱は乾燥した日に空気に入れ替え、扇風機の風を当て強制乾燥させるのはとても効果的です。
あとは、油分を切らさないよう、時々ワックス(皮革用クリーム)を入れて行く事が大切です。

カビは革そのものを栄養素とし植物の根のように侵食していきます。
表面を軽く拭き取る、洗い流すだけだと根が残りまたすぐに繁殖してしまうと言われています。
カビの侵食が進むと、カビを洗い流しても侵食してカビに食われた跡が表面変化として残ります。
角度により白っぽくカビ跡が見えたり、ヌバックなどは毛足が食われ無くなったりします。
表面変化はカビに食われた傷なのでたとえ染色しても跡は残ってしまいます。
カビが生えたのを見つけたら、侵食が進む前に即除去することが大切です。
洗い方法はお店により違い、表面を水で洗い流すだけのお店もあれば、侵食した根っこまで出来る限り取り除くようブラシ掛けなどして洗うお店、殺菌剤も併用して根絶やしまでしていくお店、仕上げにも抗菌剤など使用してカビを生えにくく仕上げていくお店など様々です。
当店の場合は、カビが生えてしまっている場合、水洗いのみでお受けする、殺菌消臭までしていく、の2通りでお聞きしています。
水洗いでお受けする場合は、殺菌剤を併用し、革の素材に合わせてスポンジ磨き洗い、ブラシ掛け洗い後、、抗菌剤、油分、コラーゲン、保湿剤などを入れ込み乾燥後にワックス、カラーワックスでの磨き仕上げとなります。
カビが生えて気持ち悪いから殺菌して欲しい、ニオイを少しでも取ってほしいとお客様からご希望があった場合、洗う前にノロウィルスでも殺菌できる殺菌剤を使い表面と内側を殺菌処理してから洗います。
汚れや傷がつきにくいようトップコート仕上げ、つま先のみ厚くトップコート、色褪せも部分的な染色から全体染色まで、
キズ補修、ファスナー補修、かかとのゴムの取り替えもお受けしております。
あ、最後に皮革をクリーニングに依頼したら色が濃くなってしまったというご相談もチラホラ。
油分を入れずに使っていくと少しずつ油分が抜けていき色が薄くなっていきます。
少しずつ抜け変化していくのでお客様は依頼した時の薄くなった色が最初の色と勘違いされている方多いです。
受けるクリーニング店も、お手入れ=ワックス入れ(油分入れ)となるので、油分切れによる白けが見えたら一言ご説明していくことも大切なことだと思います。
こうしたご相談が増えているってことは皮革クリーニングが浸透してきているって事ですので、
より一層、高品質化に向けて頑張っていきたいと思います^^