お客様から頂いたメールを紹介しようと思っていたのですが、
昨日シミ抜き祭りの時にお預かりした和服を取りに来られ、
記事をブログであげて下さいましたのでこちらを先に^^
(その記事はココをクリック!)
シミ抜き祭りの時にお預かりした物数点は、
かなり難しい物がありました。
これの和服もその中の一点でした。
同じようなシミが裏から表側まで通っており、
シミの原因は衿を二つ折りにして止める時のホックでした。
シミの部分は一箇所しか写真が見つからなかったのですが・・・
同じシミが合計7~8箇所ありました。
袖のシミは生地一枚を貫通して同じ色に染まった状態で付いていました。
畳んでしまったまま何十年か経っているとの事で、
その場でのシミ抜きではうすくもなりませんでした
お渡しするときに聞いた話では、3軒のお店にシミ抜き依頼して預けてみたけど、
「これは無理です」とそのまま帰ってきてしまったとの事。
これはクリーニング店ではなく、和服専門店に依頼すれば取れたと思いますよ^^
とお話したところ・・・その3軒は和服専門店とのことでした(;^_^A アセアセ・・・
簡単には取れないわけだ・・・
服のシミでも、取りたいときは和服専門店へ依頼すると言う方も多いと思います。
実際、シミ抜き=和服って思われる方も多いようで・・・。
和服も20年以上丸洗いからシミ抜きまで手がけてきています。
うすく残ってしまったところもありましたが、
着ていてわからないレベルにはできたと思います^^
シミ抜き後です^^
シミ抜き祭りの時は画像をたくさん撮り過ぎて・・・
整理する方が大変でして・・・今回は一箇所のみの画像です(汗)
シミ抜きの方法としては、油性処理、水溶性処理、酸素系漂白と、
通常ここまででほぼ取れるかうすくなりますが・・・
動きませんでした
おそらく和服専門店でもここまでの処理はされていると思います。
シミがまったく動かないので溶解力の高いシミ抜き剤、それに熱をかけてもダメ。
還元漂白も試してみたけどダメ・・・。
シミの原因はホックなので、金属の変色を取るためのシミ抜き剤も効果なく、
最後に酸化漂白を試してみたものの・・・多少うすくなった?程度でした。
色素を溶解しようとしても、漂白しても取れない原因は・・・
通常だと油が固まってシミ抜き剤を弾いて受け付けないか、
たんぱく質が固まってシミ抜き剤を受け付けないか・・・
古い酸化した油シミやたんぱく質の硬化は簡単には取れてくれません。
ただ、一度も着ていないと言う事なのでたんぱく質は付くわけもなく・・・。
っと・・・まぁ・・・一時間近くあれこれと試しました。
シミ抜きオタクと言われますが・・この姿を見たら誰もがそう思うでしょう・・・。
でも!シミ抜きオタクではありません!お間違えのないように<( ̄^ ̄)>
古いしみ、難しいシミはマニュアル化された工程だけでは取ることができません。
シミをが取れる方法を考えながら試し、その方法を自分で探すしかないんです。
今回は・・・色からは想像付きませんでしたが、
油が邪魔してシミ抜き剤を受け付けなかったようです。
油性処理はしましたが、シミが取れにくかったのは何十年と言う時間が経っているのと、
油とサビとカビまで混じっていたためです。
かなり強めの油性シミ抜き剤を使い、生地が溶けないよう注意しながら温度もかけ、
綺麗にすすいで・・・を繰り返しながら取り除き、
その後サビ取り剤でサビ、鉄分を除去し、カビ取り、酸素系漂白でシミ抜き終了!
油を除去するだけでシミはかなりうすくなりました。
この色で油って想像付きませんよね・・・通常だと茶色っぽく変色します。
おそらく、ホックに付いてた極少量の油(サビ防止で使われてたりします)と、
ホックから出たサビが混じり時間が経ってこの色合いになったんでしょう。
カビは・・・ほんとにカビも混じっていたのかどうかはわかりませんが・・・
カビ分解処理までして綺麗に取れました。
取れる方法がわかれば何箇所あってもその作業を繰り返すだけになります。
シミ抜きは自分が持つ引き出しが多ければ多いほど、色んな事に対応できるようになります。
まだまだ勉強中の身ですが・・・
取れないと言われたシミが取れた時の
快感を味わうために(やっぱりオタクか!?)
これからも頑張っていきます!
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