革ブルゾンクリーニング参考価格(2018年10月現在・税抜き)
洗いからシミ抜き、染めまですべて当店での仕事となります。
皮革クリーニングは当店独自の方法で古い油分と新しい油分の入れ替えをしていきます。
皮革クリーニング(クリーニング・油分補給まで)
ショートブルゾン 7000円~
ハーフコート 8500円~
ロングコート 10000円~
厚手バイク用ブルゾン 8500円~
ダウン革ブルゾン 13000円~
ブランド品、高額品は+50%~100%が目安。
新品時の表面仕上げ方法により油分を入れると色が濃くなるモノ、ならないモノとあります。
薄く塗装されたピグメントレザー、染料染め皮革は色味が濃くなり色褪せなどは回復するモノが多いです。
この場合、褪せた色味を変えずに油分を入れることができませんので、色は必ず濃くなります。
ニオイ・汗取りなど水洗いは+50%~100%
拭いても取れない浸潤しているカビ取り・殺菌洗いは水洗いの+30%~
全体染め直し、補色は革の傷みなど状態により変わるので要お見積もりとなります。
クリーニングと全体染め直しのみの場合、ショートブルゾンで20000円~が目安となります。
ご相談をお受けする時の革の状態はすべて違います、油分切れで硬化している革、表面がひび割れている革などもありクリーニングができないモノもあります。状態によりメンテナンス方法も変わりますのでご相談ください。
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友眞吾です。
もう3年くらい前になるかな?ブログトップにリンクしてありますが、前半に120万円するジリー革ブルゾンの修復がドキュメンタル番組で放送されました。
YOUTUBE にアップしたTV放映動画
革製品の色直しまでできる事に驚かれた方も多いようで、今でもTVを観たとご相談が数多くあります。
ジリーのブルゾンは台風の際、雨漏れでびしょ濡れになり、シミとカビだけではなく革がぱさぱさになっていてひび割れも所々出ていた状態でした。放送内での説明はちょっと違っています。
ジリー革ブルゾン、カビ取り、革修復、染め直し
革を濡らして乾かすと固くなったりぱさぱさになったりするため、ジリーの革ブルゾンは収録を始める前ににダメになるかもしれないとTVディレクターに話をしてありました。ドキュメンタルなので手付ける前、工程と仕上がりまで撮っていくのでできないと無駄になる・・・
TV的にはそんなギリギリのモノを撮りたいとの事で・・・できて良かった(汗)
おまけにシルクスカーフのような柄が入ったシルクの裏地が使われていましたので、水洗いの際、柄が色移りして取るのが大変でした。
洗う前に油分と柔軟剤、皮革の強度を上げるために修復コラーゲンなどを入れ皮革らしい柔軟さが戻ってきてくれたので洗いからシミ抜きと順番にやっていきました。
TV画面上では短くまとめられ簡単に見えますがものすごい手間と時間を掛けているんです。
っと、今更ながら又こんなこと書いているのは、革製品の相談がとても多くなって来たからです。
通常のクリーニング工程のみなら金額は決めてあるのですが、お客様からのご相談は色々とあり、やっていく工程により金額が変わっていきます。
一つ行程が増えればその分金額も高くなってしまうので、どこまで手を掛けて行くか・・・
今回の革ブルゾンはクリーニングと色剥げが目立つ部分のみ目立たなくしたい、でも全体的なエイジング(使用感)は残したいという感じ。
直し方も色々とありますので、今回はこのブルゾンの「補色」についてご説明です^^
革クリーニングってあまり説明もされることはないようですので、興味がある方は続きをどうぞ!
クリーニングも、皮革ドライ、皮革水洗い、毛皮洗いなど状態に応じて洗い方も変わってきます。
もちろん、お客様には何をどうしたらいいのかわからないので状態を見て、お客様のご要望を聞いてご説明をさせて頂きどうしていくかをご相談させて頂きます。
カビ、ニオイなど水洗いしたほうが良い場合は水洗いを、革のメンテナンスをされたい場合は皮革ドライをお勧めしています。
服でも革でも水洗いが綺麗になる!って見たり聞いたりしますが・・・それぞれメリットデメリットがあります。
色々と書いていくと長くなるので革に一番大切な油分入れ。
革が持っている油分は古くなると腐食もします。少しずつ抜けていきもします。
当店の皮革ドライは古い油分を洗い流し、新しい油分を補給していく、油分の入れ替えをメインにクリーニングをしています。
真っ黒になってる衿となども服同様一点ずつシミ抜きして落としてからクリーニング。
水洗い時の油分入れと皮革ドライとでは、圧倒的に皮革ドライの方が油分の入りは革の芯まで薄く全体に浸透し質感もかなり良くなります。
冒頭で説明したジリーの革ブルゾンは、まずは皮革ドライで油分を入れてからの作業をしています。この段階で革の質感、弾力などが蘇ってきたので、次の工程へ進めて行ったんです。
皮革ドライも服同様、全品抗菌防カビ・防虫加加工をしています。
もちろん、水洗いでも油分を入れて行きますし抗菌防カビ加工もやっており、汗や雑菌、カビなど洗い流せるのでそれぞれ一長一短があるという事です。
色を入れるにしても、今回のように表面トップコートも塗装も剥がれ、革自体が毛羽だって傷んでいる場合、下時の毛羽立ちまで直すのか、染め上がりが良くなるよう加工剤を入れるのか、そのまま塗料で目立たなくするか、と何通りも直し方があります。
今回は目立たなくするだけで良いという事で「補色」です。できる限り綺麗に直して欲しいと依頼される場合、「リメイク」になります。
作り変えるわけではないのですが、傷んだ部分を修復していくという事で言葉分けしています。
補色なので毛羽立ちや傷みが激しい部分は傷みとして残りますが同色で色を入れて行くのでかなり目立たなくなります。
状態を見てお客様には補色だけでかなり綺麗に行けると思います、とお伝えし、仕上がりはご覧の通りです。
一番手間がかかったのは最後の画像、袖浦部分です。
直す範囲が広く細かなささくれ状態で色が剥げていたため、簡単に色を入れると凹凸の凸部分に邪魔され凹部分に塗料が上手く入っていかないんです。
塗装方法もエアーブラシ、刷毛、筆、塗り込み、揉み入れなど状態に合わせて変わります。
良くペンキを塗ったような質感になったとか、すぐに色が剥がれてしまったというご相談もお受けしますが、塗装、染色方法と使う材料次第。今現在、塗装や染色をされたモノのやり直しや修復はお受けしておりません。
バックにしても服にしても、革製品の場合、色の変化が出ている場合はクリーニングしても綺麗にはできないモノが圧倒的に多いんです。
色入れれば見た目はきれいになるけど、革のメンテナンスをしっかりすることが大切。
油分を入れたり、コラーゲンや保湿成分など必要なモノを入れたりメンテナンスをしていく。
革製品は適切なお手入れをしていけば一生物っていうくらい丈夫で長持ちします。
色直しはできるモノから難しいものまで仕上げられ方により色々とありますので、ご依頼しようと思うお店へ相談して納得できる説明をしてくれるお店へお願いするのが一番良いと思います。
今回はエイジング(使用感)を残し、削れた傷んでいる部分を補色、使用感そのままに、手入れワックスで仕上げていきました。
ワックスを入れることで色が濃くなり、光沢はそのまま軽く磨き込みで出しています^^
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