
今までにも洗い分け、機械力の事を何度か載せてきました。
記事を読んだとしてもあまりよくわからないと思いますが
そこで今回のこのパンツ。
23区というブランドの綿パンツです。
まだ少ししか履いてなく新品に近い状態でクリーニングに
出したのに、戻ってきた時には白く線状にシミ?らしきものが
いっぱい・・・

なんとかならないかしら?・・・
って事でお預かりしたパンツです。
写真クリックで大きくなりますので、線状に白くなっているのが
おわかりになるかと思います。
これは?どーして白くなっているかわかります??
これは
機械力のかけすぎで色が剥げて白くなってしまった状態!
機械力というのは洗濯機で言うと、弱洗いとかゴシゴシ洗い等です。
弱洗いとは機械力をかけない洗い方でかなり弱い水流で洗います。
ゴシゴシ洗いは強い水流で反転もかなりきつく生地と生地が激しく擦れるような状態で洗います。
一番機械力がかかる洗い方です。
機械力はかければかけるほど当然汚れ落ちはよくなります。
汚れ落ちはよくなりますが、その代わり
生地が傷む、縮む、変形するといった現象が起きます。
機械力をかけなければ生地に負担がかからず、
傷み方も減り、縮や変形が出る確率も下がります。ただし汚れ落ちは悪くなります。
言われてみれば当たり前のことですよね^^;
クリーニング店に依頼する場合、何をどうやって洗われているかわかりませんね。
汚れがひどい服、新品同様の服をいっしょに洗うとしたら・・・
どちらを基準に洗うかで機械力のかけ方(洗う時間と反転時間)が変わってきます。
そこで
洗い分けが大切になってきます。
汚れ以外でも色落ちが激しい素材、デリケートな素材、
それぞれを風合いの変化が出ないように洗い分けていかないと・・・
クリーニングに出すと生地が傷むって言われる状態になってしまうのです。
今回のパンツは機械力のかけすぎで部分的に色が剥げてしまった物です。
綿製品は家庭で洗えるものが多いのでわかると思いますが洗うたびに色落ちしていきます。
色の濃いものは白とは必ず分けて洗うと思います。
色の濃い綿素材で新しいものは最初は色落ちしないように手洗いをしてる方も多いのでは?
洗い分けをきちんとしているクリーニング店なら、
新品同様の服をいきなり色が剥げるような洗い方はしないと思います。
クリーニングに出すと傷むと言われる洗い方をしないのが
プロの仕事だと思っています。
ただ、
服は消耗品です。着れば擦れるところは擦れて生地も薄くなり、
色落ち度の激しい素材は少しずつ色も剥げていきます。
急激な変化が出ないよう、
なるべく長く綺麗に着るためのお手伝いをするのがクリーニング業です。
今回はシミではなく色が剥げているので・・・染めるしかないと思います。
こうなってしまった責任はどこにあるか・・・
クリーニング店なのかメーカー側なのか・・・??
こういう場合、まずクリーニング店へすぐに持っていってください。
クリーニング店は洗い方、そうなった理由等を説明してくれるはずです。
洗った溶剤、工程、時間、乾燥方法と乾燥時間等をレポートにしてもらってください。
そこで嫌な思いをするような態度、横柄な態度を取られた場合、2度と行かないのが一番です。
ただし、今回のレポートだけは出してもらいましょう!
次に購入したお店へレポートと服をいっしょに持っていって説明をし、
メーカー側へ送ってもらいます。
お店はメーカーとお客様の仲介をするだけなので通常問題なく引き受けてくれるはずです。
メーカー側はレポートを元にクリーニングテストをし、結果を報告してくれるはずです。
購入したばかりの服なら同じ服、もしくは同額の保証をしてくれると思います。
クリーニング店に問題があった場合・・・クリーニング店が認めないと・・・かなり面倒な事に・・・
そうなるとおそらく消費者相談センターへ持ち込む事になると思います。
この仕事を20年以上やっているのでこういった相談やクレームも何度かあります。
経験上、きちんとレポートにして打ち出してお客様に購入したお店へ持っていってもらった場合、
お店側もメーカー側もきちんと対応してくれます。
中には
メーカー側が不良品という事で回収中なんてのもありました。
またまた・・・かなり長くなってしまった
誰が読むんだろ・・・この長い文字の羅列


せっかく打ったから・・・このままアップしてしまおう・・・
ここまでたどり着いてくれた方、ありがとうございます!そして・・・お疲れ様でしたぁ!!