フェンディーセーター・丈の伸び、袖の丈出し修復~修復すると見えてきたデザイン~
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
40年くらいこの仕事をしていて、「ほぉ・・・・」って思わず声が出てしまった事例です(笑)
洗い指定を見ると手洗い指定(右の画像の上段左のマーク)になっていたので家庭で洗ったところ、丈が8㎝も伸びてしまったというご相談です。
水洗いすると水分を含み重たくなるためニット製品は自重で丈が伸びてしまうって事はよくある事。
今回は洗い指定を見ると手洗いできる表示になっていますが上段左から4つ目の指定見ると四角に横棒が書いてありますが、これは平干し指定になります。
洗い指定は見ても干し方まで注意して見ている方っ少ないんじゃないかな。
ただし、今回は自重で伸びたのは確かだけど普通の伸び方ではないんです。
8㎝も伸びたら普通は型崩れします。
下に伸びる分、横幅が縮むので多くはひょうたん型のような形状になりながら横幅が縮みながら伸びるんです。
ところが今回は型崩れしていないんです。
知らなければ元々この長さで思い違いじゃない?って状態です。
でも、服のデザインって「地直し」をしていくと元通りのデザインに戻っていくんです。
だから元のデザインがわからなくても直すことが出来る服って結構あるんです。
今回は「いせ込み」という技法で織の目を詰めてみるとデザインが浮かび上がってきた・・・
これ、お客様から汗取りとか臭い取りで水洗いでお受けした場合、サイズをちゃんと計っておかなかったら仕上げ時に伸びた事に気が付かず納品していたかもしれない・・・
このブログはクリーニング店もよく見ているようですので、丁寧な仕事をする個人店さんには興味ある情報になるんじゃないかな。
という事で40年近くこの仕事をしていて今まで出会わなかった事例のご紹介です^^
フェンディーセーター・丈の伸び、袖の丈出し修復~修復すると見えてきたデザイン~
目次
◆フェンディーセーター 家庭洗いで伸びて縮んだ?
◆まずは袖の丈出し6cm
-幅出しができるかどうか、どれくらい伸ばせるかの目安
◆本体を縮める~いせ込み8cm~
-この状態を覚えておいてください
-8cm縮めた(いせ込んだ)仕上がり
◆蘇るデザイン まとめ