デュペチカダウンコート参考価格(2021年5月現在)
ベスト 6000.(税込み6600円)~
ショート丈・ハーフコート 8500円(税込み9350円)~
ロングコート 12000円(税込み13200円)~
ダウンすべての製品はボンディング、コーティングなど樹脂(接着剤)を使った加工がされています。
これらの加工は空気中の水分で溶け出し表生地に滲み出てシミを作ったりひび割れたり剥がれてきたりします。
ボンディング、コーティングの染み出しや剥がれなど劣化は使っていなくても時間とともに起きる経時劣化という現象です。
この劣化現象はクリーニング賠償基準では平均使用年数2年程度とされている加工となります。
国の気候(気温や湿気)によ寿命が左右される加工なので、10年経っても劣化がおきないものもあります。
今回のデュペチカダウンコート参考価格 12000円(税込み13200円)
(両袖口、衿回し、ポケット周り黒ずみしみ抜き、ふっくら加工、コロナ不活性化抗菌加工)
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
ブログを更新しようかと思いデュペチカの画像を発見。
このデュペチカダウンコートは普通にクリーニングしたの??と洗った妻に聞いたところ帰ってきた答えは・・・
「一生懸命洗った!」・・・思いがけない答えに思わず・・・
「バカなの?」?すると・・・
「うん、バカなの!」・・・(毎度のことですがおバカ夫婦・・・)
さて・・・デュペチカダウンコートです。
洗い指定はドライも水洗いも弱洗いならOKとなっています。
アドバイスをすると、両方の洗い方ができるって事は汚してしまっても綺麗にできるってことです。
水洗いでは油性系の汚れが、ドライでは水溶性の汚れが落ちませんので、両方で洗うことができれば両方の汚れを落とすことができるってことになります。
実際には洗うだけでは落ちない汚れもあるのですが・・・
お客様からのご依頼内容は袖口などかなり黒ずんでしまったという事、前回クリーニングに出したら黄ばみが出て来た、とのこと。
エリ、袖口の黒ずみが見えるほど汚れてしまうと洗うだけでは落ち切らずに残ってしまいます。
クリーニングに出しても落ちないって事はもう落ちない・・・って思われれている方ってとても多いんですが落とせます。
汚れが落ち切らない状態で熱乾燥すると一気に酸化が進むため黄ばんでしまい、この黄ばみが出てしまうとかなり落ちにくい変色となってしまい、落とすとなるとシミ抜き代金が別途かかってしまいます。
高額品の白は黄ばみを出さないようにするには洗い方はもちろんのことですが、乾燥させる方法も大事。
高額品を得意とするお店は黄ばみを出さないように洗い仕上げていく方法で洗っています。
白を白いまま仕上げるって当たり前だと思われがちだけど、実はそのお店の洗い方とかスキルがよくわかるんです。
特に綿の白い服。もう少し言えば、洗い指定を見て水洗いが不可となっている服を何年でも真っ白を維持したまま洗ってくれるお店はとても信頼ができるお店ですね。
洗い指定より素材や汚れに対して最適な洗い方をしてくれていて、何も問題がないように仕上げてくれているんです。
水洗い不可となっている白い綿製品を何度依頼しても白いまま仕上げてくれるって実はあまりないんです。
という事で、デュペチカダウンコートクリーニングです。
ブランド品コートとして当店としては普通にクリーニングしただけですが・・・
黒ずむ原因、汚れが落ちない原因など踏まえて、ご説明していきますね^^
汚れが落ちない原因は?
例えば家庭での水洗い。衿とか袖口など、黒ずんでる部分ってそのまま洗っても汚れが落ちないですよね?
油汚れも油シミも落ちません。
クリーニング店の使っている洗剤は特別で洗うだけで汚れが落ちるって思ってる方もいるようですが、家庭と同じです。
家庭で洗って落ちない汚れやシミをクリーニング店へ依頼して水洗いされても同じように落ちないんです。
よくある相談が家庭で洗って落ちなかったシミをクリーニング店にシミ抜きで出したけど取れなかったという油シミ。
洗い指定をみるとドライクリーニング不可となっている服です。
ドライクリーニングなら落ちる可能性があるんだけど、水洗いでは落ちないので「これ以上は繊維を痛める恐れがあるため・・・」の札とともに帰ってきてしまうんです。
1箇所ずつシミ抜きすれば落とせますが、ドライクリーニング不可とされている服によくある事例です。
落ちにくい汚れとは?
汚れには落ちにくい汚れと落ちやすい汚れがあります。
例えば今回の画像、デュペチカダウンコートの袖口当たりの黒ずみ。
この部分は何かが付いたのではなく、擦れつく汚れ。
手で触っても汚れていないように思える机の上でも、チリヤホコリは目に見えない状態で付着しています。
それが何度もこすれることによって目に見えるような汚れになっていきます。目に見えないほど小さなモノが繊維の中にこすられながら入り込み目に見えるようになるためすごく落ちにくい汚れとなります。
これは洗うだけでは落とすことができない汚れです。
家庭でも落とそうと思うと洗剤をつけてブラッシングしたり、お湯で洗う前にひと手間かけて洗いながすなどしないと落とすことはできませんね。
クリーニング店でも落とすためにはひと手間、二手間と洗う時に手間を掛けて洗わないと落ちずに残ります。
同じ油汚れでも落ちにくいモノ、落ちやすいものがあるんです。
袖口や衿が黒くなるのはもちろん汚れですが、普通に付着する汚れとは違うんです。
肌に擦れる部分は皮脂が擦れ付きます。肌の表面が生地に擦られながらつく汚れです。
この汚れは油脂系の汚れと同じで繊維の中に入り込むとものすごく落ちにくい油汚れになります。
油脂系の汚れとは、焼き肉した時を思い浮かべるとわかりやすいと思いますが、焼くと肉の脂が溶け出し液状化します。
冷めるとまた固まる。熱掛けると溶け冷めると固まる油汚れが油脂系の汚れです。
油汚れと一言で言っても色々とあり、液状化すると繊維の奥まで入り込みますが、冷めて固まると繊維の奥で脂身のように固まってしまうんです。
想像するだけでも、落ちにくいよなぁって思いますよね。
これが落ちにくい皮脂系の汚れです。
油汚れは接着剤
油汚れってベタ付くイメージありますよね。
油が付き放置しておくとベタベタしてくる・・・
すると、どうなるかって、そのベタつきに汚れが貼り付くんです。
例えば、壁などにガムテープを貼ってあると、剥がしたときペタペタしますよね。同じような感じ。
粘着テープのベタベタが指につくと水で洗っても洗剤つけて洗ってもなかなか落ちてくれませんね。
接着剤は油性系の汚れと同じだから、油で取れるんです。
もし手について取れなくなったら、サラダオイルなど手につけよく油と馴染ませてから、台所用洗剤で落とすと、接着剤が油に溶けているため簡単に落とせるんです。
水洗いでは落ちない油汚れですが、その油に貼り付いてた汚れも水洗いでは落ちないんです。
手の粘着剤を落とす時に使った油が油性系のしみ抜き剤、そのしみ抜き剤を水で洗い流せるようにしているのが台所用洗剤。
この両方を一つにまとめて作られているのがクリーニング店が使っているしみ抜き剤です。
私がこの仕事を始めた37年前はしみ抜き剤ってなかったから自分でしみ抜き剤を作っていました。
デュペチカダウンコートをキレイに!まとめ
このデュペチカダウンコートがクリーニングに出しても綺麗にならない理由・・・
まずはダウン製品すべてに言える事、ですが、ダウン製品ってしみ抜き剤付けると弾いてしまうんです。
ダウンは通風性遮断する作りになっています。
しみ抜き台は下からバキュームで吸い取りながらシミと付けた薬品を取っていくのですが、通風性が遮断されているため吸い取れないんです。
しみ抜き剤を付けると吸い込まずに広がってしまうんです。
指定された洗い方が不可となっている服は染み抜きで除去してから洗っていきますが、この作業が難しくなるんです。
だから、例えば水溶性汚付けてしまうとしみ抜きができないため取るには水洗いをしないと落とせないこともあるんです。
服にある程度汚れが付着しているとゆうゆうでも洗いながらやらないと落とせない、しみ抜きだけではできないダウンもあるんです。
それともひっつ、高額品って無難な洗い方しかされなくなるんです。ソフトに洗えば傷みを抑えて洗うことができる反面、ソフトに洗うほど汚れ落ちは悪くなります。
お客様からお聞きするのが高いコースにだした、ソフト洗いコースに出したってことですが、クリーニング店のコース設定がソフト洗いとなっていれば汚れ落ちは必然的に悪くなります。
それを踏まえて、ソフトな洗いだけど綺麗に洗い上げるクリーニングをしていくためにはひと手間、二手間と掛けて洗っていくしか無いんです。
袖口、衿などの汚れが落ちきっていない場合は残念ながらその手間を掛けてもらえていないと思ったほうがいいでしょう。
このデュペチカダウンコートは色が白なので、白いまま洗い上げる方法で洗っています。
ドライ、水洗いの2度洗いをする、変色が出ていたら黄ばみなどを取る酸化分解、結合酸素を外す還元処理など・・・
袖口やエリは皮脂が付き、その皮脂にほこりやチリなどの汚れ、外を歩けば排気ガスやガスに混じった汚れ、PM2.5なども貼り付いています。
その油に発汗による水分、空気中の水分なども擦られながら入り混じりより落ちにくい汚れとなっています。
落とすためには貼り付いているもととなる脂を除去、そして水溶性の汚れを除去、最後に大切なのは油性、水性の汚れ落としに使っている薬剤を洗い流して服から落とすこと。
家庭では水洗いしかできませんから、水洗いできない服に洗剤、漂白剤などを付けると、その付けた薬剤が洗い流せなくなり、後で変色したりの不具合が出てしまいます。
クリーニング店はドライ、水洗いで洗い流せるようしみ抜き剤を選らび残留させないように洗っています。
洗い流すことができない場合はしみ抜き台で除去してから洗います^^
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