今回のバック参考価格(2021年5月現在)
バッククリーニング カビ取り
7700円
消臭殺菌
+2200円
馬毛バック
18000円~
どこにしまったか忘れないよう、箱に入れてしまってあるバック。
しっかりしまえばしまうほど、かびちゃうんですよね。
先日は、できれば3日後に使いたい、と大急ぎでカビ取りした似たようなバックもありました。
礼服同様、使う間際になって初めて気がつくんです。
バックを箱から出した瞬間にカビ臭がし、出してみたら白カビだらけ・・・
捨てて新しいの買うか・・・もしかしたらこれ、クリーニングで綺麗にできるかも・・・?
で、知り合いになにげに話したところ、あそこ持っていけば綺麗にしてくれるよ!って教えてくれたとのことで当店へ^^
お客様は店内に入ってもクリーニング店だとは思っていなかったようです(笑)
店頭には今まで一台おいてあったしみ抜き台が2台に増え、ほとんどのお客様がしみ抜き専門店、和服を持ってこられるお客様は和服専門店、バックとか靴を持ってこられるお客様はバック、靴専門店と思いご来店くださっています。
「仕事は何がメインなんですか?」
「クリーニングもしてもらえるんですか?」って毎日のように聞かれる今日このごろです(笑)
さて、今回のバックはお客様ご自身も水拭きしてみたけどこれ以上は取れなかったとの頃。
白カビは表面の綿状に浮いた状態でついている部分は拭けば落ちますが、カビが生えて時間が経つと侵食していき取れなくなります。
このバックのカビのように、染み込んだような感じになっているとかなり取れにくい状態。
革製品などはこうして侵食すると喰われたように凹凸ができカビが取れても傷として跡が残ってしまいます。
繊維の場合だとカビ跡の形で色が抜けたりすることはよくありますね。
ということで、カビ取りです。
カビが生える原因、、予防方法など今までとちょっと書き方を変えてご紹介です^^
読みやすくなるかなぁ・・・(汗)
カビが生える原因は・・・?
基本、箱などにしまっておくとかびてしまいます。革製品にカビがすぐ生えてしまうのは革本体がカビの栄養素となる、一度水分を吸収すると乾きにくいから湿気た状態が長く続くからです。
革ブルゾンカビ取り消臭殺菌~カビ消臭から色褪せ修復まで~
押入れ、下駄箱、クローゼットなども、閉め切った状態にしておくと乾燥が悪くなりかびてしまいますし、開け閉めしていても奥の方の動かさない服があると湿気がこもりカビが生えてしまいます。
カビ菌は常に空気中に浮遊していて、付着したところに繁殖できる栄養素と水分、20℃~30度程度の気温があると繁殖して一気に目に見えるカビとなってしまいます。
予防するには
とにかく換気をよくし、湿気を逃してあげること。
下駄箱や押入れ、クローゼットなど、雨が降ったあとの晴れた日に左右のドアを開け扇風機の風を数時間送り込むと中が乾燥しカビが生えなくなります。
晴れが続いた、2日めくらいがいいかな。
大切なものほど箱にしまいがちだけど、箱にしまい込んで押入れにしまうと100%って言っていいくらいカビが生えてしまいます。特に革製品。
シャネルやエルメスなど高級バックを一度使って大切に箱に入れてしまい、次に見たらカビが・・・
という品物をたくさん見てきています。
ルイ・ヴィトンエピクリーニング~エピのカビ取り、硬化修復加工~
通風性の良い不織布などに入れしまい込まない(光の当たらない場所)ほうがカビは予防できます。
不織布は黒がいいかな。白より紫外線を遮断するので時々でも当たってしまう光や紫外線による退色(色褪せ)も防いでくれます。
カビ予防にはクリーニング(お手入れ)も大切
カビが繁殖する条件を揃えないことが予防に繋がりますが、最も生えやすい、栄養素となるのが汚れです。
特に食べこぼしなどの汚れ。
例えば紳士物の礼服は裏地にカビが生えることも良くあります。
これは体から発汗に混じった成分が内側に付着するためです。
全体にほんのり白くカビがはえる原因は発汗です。
婦人物の化繊のフォーマルワンピースは水洗いできる素材も多く、お盆時期に着たワンピースは汗取り、水洗いなどしていくことが多いので汗によるカビはかなり少ないと思います。当店だと化繊は基本水洗いしていくので汗によるカビが生えてしまうことはないんです。
いつ使うかわからない服は落とすべき汚れを確実に落としていくのもカビ予防になります。
ドライクリーニングでは汗は落とすことはできませんから。
あと、目に見えていない汚れが付着していてもカビが集中して生えてしまいます。
例えば小さなお子さんがいる場合、食べ物を食べた手で抱きつかれたりすると、手の形に集中した状態でカビが生えたりします。
礼服、フォーマルワンピースは急に必要になることも多く、めったに使いませんから、きちんとしたお手入れが大切です。
礼服のカビ取り~ドライクリーニングでもできるカビ取り~
何かをこぼした、汗をかいたなど使ったときの状態はお客様が一番わかっていると思いますので、クリーニング店に伝え最適な方法でお手入れしてもらって下さい。
このバックも濡らして固く絞ったタオルで表面を拭き取るだけでもカビ予防できたかもしれませんね。
菌の繁殖を抑える加工、虫食いなど回避する加工
今は服に直接加工する抗菌防カビ加工もありますし、バックにももちろん加工できます。
柔軟剤などに入っている抗菌加工剤はカビ予防にはなるかと思います。よく宣伝で使われる99%除菌、というのはすべての菌に対してではないということを知っておいて下さい。
この表現は何の菌に対してかはパット見てわからないですね。
空気中に浮遊しているカビ菌の繁殖程度なら99%抑えることが出来る、ってだけかもしれないし、着て汗など付着した汚れに対して菌の繁殖によるニオイの出を抑えるだけなど、特定の菌に対して99%という表現をしています。
すべての菌に対してなら凄いけど・・・だったらコロナも封じ込められているでしょう。
カビや汗によるニオイなどを抑える程度なら直接加工はかなり効果があります。(特に防虫加工)クリーニング店でも取り扱うお店はたくさんありますので活用してみて下さい。
当店では洗う服すべてコロナも不活性化できる抗菌加工、ドライ用品は全品防虫加工をして仕上げています。
今回のバッククリーニング方法
今回は侵食したカビを書き出すように取っています。
バックは内側に形を作るよう芯が入っていて、ボール紙のようなし芯がいれられていることも多いんです。
ボール紙は濡れて乾くとパリパリになりますが、このバックの芯もボール紙のようなものが使われているとパリパリになり使用中ペコペコって感じの音がしたりするようになります。
カビを除去するに当たっては、芯地に出来る限り水分を含ませないよう、水分を除去しながら表面を洗っていくという方法で洗っていきます。
内側の白くなっている部分は戦力、ワックス入れなどして色を直していきます。
最後にコロナ殺菌で配布している、水と同じように使える殺菌剤で全体消臭殺菌したあと、抗菌加工をして仕上げています。
お客様にはとても喜んでいただけましたが、この程度のカビであれば綺麗に落とすことができますので、破棄する前にご相談下さい^^
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