ルイヴィトン・ヴェルニ 染め変え参考価格 2015年8月現在(税抜き)
表面の光沢面のみ 18000円~
ファスナー生地部分黒染めまで 20000円~(表面と同時処理の場合)
淵周りのコーティング再加工 +3000円~(表面と同時処理の場合)
光沢面が欠けていたり大きく破損している、ベトつきが出ている場合、お受けできないものもあります。
光沢面がひび割れていたり剥がれている場合、その部分のみ光沢が変わってしまいます。
生地部分は生地の傷み具合により真っ黒に染まらない場合があります。
生地部分は裏側まで浸透するよう染料、塗料を入れていくため、
内側本体部分に黒い色が滲み付いてしまうことがあります。
このヴィトン・ヴェルニは光沢面の下、革部分が染められており、その上に光沢面が張られています。
この修復は光沢面に染料を浸透させ、光沢の風合いを出来る限り残して色を変える方法となります。
黒いヴィトン・ヴェルニの風合いに近い状態になるよう染め替えをさせてもらっていますが、
表面加工による修復となり新品時にされている方法とは異なります。
お預かりするモノにより状態が全て違いますので、
現物を見させて頂かないとお問い合わせ頂いてもお答えが難しいです。
※ ブランド品の場合、クリーニング以上のことをして手を掛けてしまうと、
メーカーからブランド正規品として見なされなくなります。正規品として使いたい場合、メーカー元へご相談下さい。
純正品として買い取ってくれない、メーカ元から修理等断られたりしても責任は一切負えません。
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友眞吾です。
この所、続けて画像のヴィトン・ヴェルニのご相談をお受けしており・・・
当店の場合だと、色を変えてシミを見えなくするという方法しかお受けしていないというか、出来ません。
いくつもこの事例はやっているのですが、ブログに載せていないと言う事でお客様から・・・
見たいからブログに載せて欲しいと言うリクエストを頂いておりましたので画像を探し出してご紹介です(汗)
実はこれ、オークションで落札された方からのご相談もお受けしており、
写し具合で表面の黄ばみが見えなかったりします。
実際に娘が染め替えることを前提で同じヴィトン・ヴェルニを落札した物があり、予想通りのいい焼け具合(笑)
これは見本として何色か色分けして作りまたご紹介しますね^^
この黄ばみはこのお財布を購入した方は皆さん出てしまっていると思います。
早い方だと2~3年もすると黄ばみが見えるようになり、どんどん濃くなっていきます。
このヴィトン・ヴェルニも黒いシミが取れないということでお預かりしたのですが、現物はかなり黄ばみが見えています。
以前、TVでこの黄ばみやシミをレーザー光線で取るって見たことありますが。。。
当店では残念ながら出来ませんので・・・できることをご紹介です。
黒いヴィトン・ヴェルニに近づくよう、質感と光沢を残しながら黒いシミも見えなくなるよう黒へ染め変えです。
これは、この黒いシミが染みこんで取れない、シミ部分を良く見ると質感や光沢が消失してない事をヒントに試してみたらとてもいいかんじじゃん!って事で始めた染め替えですので、御覧下さい^^
まずはこのファスナーの白い生地部分。
ジップタイプのお財布はこの部分って必ず黒くなっていきますね。
この部分はシミ抜きで汚れを落としていくしかない・・・
あまり汚れすぎてしまうと取れきれずに黒ずみや黄ばみが残ってしまいます。
本体と同時にリメイクやクリーニングをしていく場合はクリーニング代金+2000円~3000円位、この部分のみをシミ抜き刷る場合だと4000円~となります。
この部分はうっすらな汚れでもクリーニング工程では取る事が難しく、シミ抜きをしていくことになります。
この部分も今回は染めていくのですが、そのまま染めると汚れや手の皮脂に付着により染料や塗料が弾かれてしまうため、必ずシミ抜きをしてから染めていきます。
なのでこの部分も一緒に染める場合は染色代金というよりシミ抜き代金ですね。
生地部分、表面クリーニングをしてから染め工程に入ります。
染めていく工程はこの光沢面に染み込ませるように、浸透力の高い染料を入れていきます。
ピグメントレザー(顔料染め皮革)は革の上にコーティングする形で色を貼り付けていくのですが、
この方法だとこのヴィトン・ヴェルニはよほどしっかりとした下地、固着を作っていかない限り表面が擦れるだけで剥がれてしまうんです。
なので、表面が擦れても、例えベンジンやシンナーで拭いても色が剥がれてこないよう、光沢面に色が入り込み取れなくなるよう浸透させていくんです。これが先に言った、取れないシミがヒントとなっているんですね^^
実はこのお財布、娘が染めてくれたもので、染める工程もこまめに撮ってあったのですが・・・
お客様に工程までの詳しいご説明は必要ないので・・・仕上がり画像をご紹介です。
表面の質感は素材そのものに浸透させることにより残すことができ、風合いも残すことができます。
これは革も同じで、新品の状態が染料で染められているものは革の質感がそのまま生かされており、
顔料で染められたものは質感がある程度隠れていきます。
よく、革を染め直したら質感が変わってしまったというのも、染料染め皮革を顔料で染められてしまったというモノが多く、厚塗されるとペンキを塗ったようなべったりとした質感に変わってしまうんです。
このルイヴィトン・ヴェルニは表面に浸透力のかなり高い染料を入れ浸透させて完全に乾かしたあと、
表面をシンナーで拭き取っていきます。
過剰に乗った染料を拭き取り浸透した部分のみを残していくため表面が擦れても色落ちしないんです。
一度の染めでは拭き取ると真っ黒にはなっていないため、数回重ね染めして色を濃くしていきます。
シミ抜きで汚れを落としていきましたので、生地部分も同色で綺麗に染まっています^^
たくさんの数をやっていくと、この部分は綺麗に染まるもの、染まらないものとあります。
ムラが多少出ても使っていればほとんどわからないレベルなのですが¥¥¥
内側は染めません。
このタイプはこの形状で開くことができないため、細かな部分まで染められないんです。
なので、クリーニングで落ちる分しか綺麗にできません。
でも、表面が黒で開くと白っておしゃれなのでは?
実際に染めたお客様は色の違いを喜ばれる方多いです^^
黒く染めた表面ですが、染料色だけの場合、ほぼ質感と光沢は残ります。
でも、染料なので服と同じく、紫外線や光などで色が褪せたり抜けたりしていきますし、手の油分や汚れが浸透していけばやはり色あせたりしていきます。
新品でも、色あせや色ハゲは必ず出てきますのでこの辺りは当たり前といえば当たり前なのですが・・・
再度黒で染色することでもう一度直すこともできます。
また、質感や光沢が多少亡くなっても色を長持ちさせたい場合、表面に顔料塗装をしていきます。
顔料のほうが色分解されにくく、色が長持ちします。
その上から近い光沢になるようトップコートをしていきますが、このトップコートは紫外線を反射するトップコートを使用。
まだ当店でも試験段階なのですが、紫外線を反射することで紫外線による色分解(退色)を抑えることができます。
お財布やバックなど1点手作業でやっていくモノは納期がかなりかかってしまっております。
手間のかかってしまうものは納期のお約束ができない状態ですので・・・
今現在、お急ぎはお受けする事ができません。