綿ブルゾン復元洗い参考価格 2015年 5月現在(税抜き)
通常クリーニング 1800円~
品質表示の洗い指定が水洗い不可となっている場合、水洗いは+50%~
復元洗い 4000円~
今回のポロ・ラルフローレンブルゾン参考価格
衿の取り外し取り付け 3500円
カビ取り復元洗い 6000円
水洗い不可となっている場合、綿製品でも水洗いして縮まないよう目詰め処理がされていない場合、
3~5%程度の縮みが出ます。
カビシミは漂白をしても取りきれずに残ります。
かなり強い洗いとなるため、色柄物、高額ブランド品は色の変化、織などにより風合いの変化が伴う可能性が高い場合、お受けできないこともあります。
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友眞吾です。
今回はラルフローレン、綿ブルゾンです。
全体的な黄変、変色、カビシミが出てしまっており、衿裏に紺色の生地が付けられています。
綿製品の場合、どんな服でも食べこぼしなどのシミが付き、乾いてしまうと洗うだけでは取れないシミとなってしまいます。
家庭の洗濯機でガラガラと洗える服なら、乾いても早ければかなり取れるのですが、そういった服はクリーニングには通常出てきません。
時折、子供の体操服などご相談ありますが、体操服は汚れるもの。お母さんが綺麗にしてあげないとまたすぐ汚れます。
だから、こんな場合はアドバイスをしてお母さんに頑張ってもらいます(笑)
綿製品はシミが付いてしまうと取れなくなる、色柄もの、特に濃い色の服は色褪せる、
これが綿素材の特徴の一つだと思って着ていくしかないんです。
という事で、ポロ・ラルフローレンの綿ブルゾン、カビ取りですが、衿裏の紺色の生地を取り外してカビ取りをして縫製するわけですが、この作業をやってくれるお店ってとっても少ないと思います。
解体、縫製ができてもカビが取れなければ意味が無いので、カビ取りが出来なければお受けできないんです。
このカビはカビの持つ色素(色)が繊維に定着してしまっているためとても取れにくく、
よく言われる復元加工(漂白洗い)をしても取りきれずに残ってしまうんです。
だから、断るほうが無難、と言う事で、ほとんどの場合断られるか、簡単に受けるお店だと取れずに帰ってきてしまいます。
綿素材は家庭で洗える素材だけど、服により縮んだり縮まなかったりしますよね。
この辺りも踏まえてポロ・ラルフローレン綿ブルゾンのカビ取り、縫製後の仕上がりまでご紹介です^^
同じ綿でも製造段階で目詰め処理がされていないと縮むんです。3~5%程度縮みますので、ワンピースなど総丈100センチあれば5センチ程度は縮む事がありますので、ひざ丈デザインがひざ上デザインのミニになってしまうことも・・・
見た目ではわかりませんので、メーカーの作り方次第となります。
ただひとつ目安となるのが品質表示に書かれている洗い指定表示。
洗い指定が「手洗い可」「水洗い可」となっている商品なら目詰め処理されているかな?と言う目安。
でも、中には水洗い可でも縮む物もあります。
例えばユニクロで購入した綿パンツなど裾上げをしてもらう際、
長めに直して洗うと丁度良くなりますって説明されたことありませんか??そう、綿なのに縮むんですね。
ユニクロで製造販売しているので、何%長くしておけば洗って丁度良くなるって社内データーがあると思います。
最初にユニクロでパンツを購入した時、これは凄いなぁって思いました。
目詰め処理まですると時間もコストも掛かってしまいますから、事前にお客様に説明し、洗ったらホントにピッタリサイズ!
長いまま履きたくなければ一度洗ってから履けばピッタリですね。お客さまご自身に目詰め処理をしてもらっているんです。
服を販売するお店はとてもたくさんありますが、自社で扱う服がどう作られているかって事まで理解して販売しているお店がどれくらいあるでしょう?安価なのにお客様に満足してもらえる服作りだけではなくこうした販売方法でお客様も満足&納得。
今、アパレルメーカーでユニクロが一人勝ち!って言われるのもよく分かる事例の一つだと思います^^
通常、綿でも水洗い不可とされている服を洗って縮んだら、水洗いしてはダメでしょうって言われて終わりますから・・・。
今回は綿についたカビシミですが、最近あちこちで「復元」と言う言葉を使った宣伝をよく見かけますが、
クリーニング店がセミナー等で教わる方法では取れずに残ってしまうことが多いシミの一つです。
当店でも濃いシミになってしまっていると薄く残ってしまうこともあります。
お客様は個人店より大手の会社の方が技術もあって安心と思われている方が多いようですが・・・
本当に丁寧に、1点ずつ洗ったり手仕上げしてくれる、職人的な仕事をしてくれるのは個人店しかないんです。
例えば当店、大手のように大量のお洋服を効率よく洗い仕上げていくって事は真似できませんが・・・
今回のこのブルゾンの事例のような仕事は大手には真似できない仕事の一つとなります。
自動車とか、家電とか医療とか命にかかわる重大な事に携わる大手の場合、日本はおそらく世界一の技術と世界一安全、安心なものづくりをしていると思います。でも、クリーニング業って、命にかかわるような重大な事はない・・・
これは私自身、技術を向上するために色々と調べ勉強しながら、嫌って言うほど体験して来たこと。
だからってことはないけど・・・
最近、出来ないことなのに誇大表現をしている宣伝よく見かけますし、お客様からのご相談も増えています。
自社でできる事を勘違いされることなく伝え知ってもらうことって一番大事なことだと思います。
お客様から最近ご相談をお受けすることが多くなってきましたので、また次回ご紹介させていただきますね。
シミ抜きは良く医者と同じような例えられ方で説明されますが、そのまんま当てはまります。
早ければ直り(落ち)が良い、早い、放置すれば時間とともにどんどん進行(シミが濃くなる)、
悪化(落ちない・腐食)していくなどなど・・・
命にかかわる重大な仕事ではないから、私は医者(医療)に例えて(置き換えて)の説明はしなくなったんです。
だからもっと身近でわかりやすく例えられるものを探しながらご説明させて頂いているってわけです。
ほんとにわかりやすいかどうかは・・・どうなんだろ・・・??(滝汗)
この黄色っぽいような、赤茶色っぽいような斑点状のシミはカビシミで、綿製品に出ることが多いです。
当店の場合だとバーバリーコートやアクアスキュータムのコートなどに生えてしまったってご相談が多いかな。
カビシミはかなり強い薬剤を使い、洗い方も強くなりますので織り、色柄ものの場合は出来ないものもあります。
コートやスーツなどは水洗い不可商品となっていますので、水洗いによる風合いの変化、多少なりとも色の変化など出てしまいます。
とは言え、かれこれ数百点以上やってきて、お受けした物は全てまた着て頂けるよう綺麗に出来ています^^
ただ、通常のクリーニングとは全く異なり1点手作業でやっていきますのでお時間がかかってしまいます。
どれくらいかかるかはその時にお預かりしているお洋服の状態次第・・・
今はものすごく混んでおり・・・
1点手作業でやっていく手間のかかる物の納期はお約束が出来ない状態となってしまっております・・・