おしゃれ工房You友(ゆ~ゆ~) 大友です。
まず最初に、最近では、息子である健也がお電話をお受けする事が多くなりました。
仕事もかなり覚え、シミ抜きや染色関係のご相談などは説明から仕事までほぼ一人でできるようになって来ました。
でも、まだわからない事もあり、ご相談中のお電話を息子と変わる時があります。
その時!!!店主と息子の声があまりにも似ているらしく変わった瞬間は???になる方が多いようです(滝汗)
妻や娘ですら電話の声はどっちかわからん!と言われます。
決して一人二役を演じているわけでありませんので、よろしくお願いしますm(__)m
という事で・・・前回に引き続き日傘ですが、今回は良くある日傘の折山部分の変色、焼け取りをしていく復元洗いです。
日傘の染め直し、復元洗いとも、今はすべて息子の健也がやっています^^
復元洗いの場合、真っ白の日傘ならよほどの物でも綺麗にすることができます。
真っ白のものは服でも同じですが色抜けの心配がないため、生地さえしっかりしていればかなり強い洗いができます。
ただ、このバーバリーの日傘は薄っすらとピンク色になっています。
色が付いているものの場合、変色や焼けが取れるのが先か、色が抜けていくのが先か、のどちらかになります。
折りたたむ時、手で絞る感じでぐるぐる巻かれると思いますが、この時につく手の汚れや油(皮脂)などがこすれ付く形で付着します。
折山部分は生地が2枚合わせの状態になり厚く、当たりも強くなるため表面の剥がれ、汚れの染みこみも強くなるわけです。
色物の日傘を復元洗いする場合、色に変化が出ていなければ焼け、変色だけが綺麗に取れますが色の変化が出ていると焼けていた部分の色が抜け白くなったりしてしまいます。
お客様からは当然ですが色の変化を出さないでシミや変色だけを取って欲しいとご相談されますが・・・
汚れや焼けで色抜けが見えなくても既に色が抜けてしまっているものもあり、その場合は白くなってしまいます。
ある程度は使われているもので、こうした使用中にでる傷みや色抜けはどうすることも出来ないんです。
なので、お客様には必ず色抜け等のご説明をさせて頂いております。
日傘は洗うことを前提に考え作られているものはほぼ無いのですが、直射日光が当たることは前提として作られているため色の堅牢度(色落ち度)は体験上ですが高いものが多くこうした変色や焼けもあまり色を落とさず取れる事が多いです。
今回も全体的に少し色は薄くなったかもしれませんがピンク色のままかなり綺麗にできました。
こちらもバーバリーの日傘です。
別生地による花殻が縫い付けられており、細かな刺繍もされています。
当店では取れないと思われている汚れや広範囲のシミを取っていく場合、「復元洗い」をしていきます、とご説明させて頂きますが、全てのものを綺麗にできる方法なんてないんです。
素材、状態を見てどんな洗いを、染み抜きをしていくのか考えていきますが、この方法を詳しくお客様にご説明してもおそらくわからないと思います。
なので復元洗いと言う言葉でご説明させて頂いていますが、当店で出来るできる限り綺麗にしていく洗い方、になります。
日傘をお受けする際のご説明はピンクの日傘と同じような内容になりますが、できる限り花柄や刺繍糸の色に変化が出ないようシミ抜きをしながら復元洗いをしていきます。
服でも同じようにいろいろな素材や色、柄があります。
長い時間、洗剤や薬剤に漬け置きができ、ゆっくりと時間を掛ける事が出来るものほど綺麗にできるものが多くなります。
でも、この日傘には白い本体に縁周りが紺色に白いバーバリー刺繍があります。
紺色が少しでもにじみ出てしまうとバーバリーと言う白石州に色が付いてしまいます。
本体の白と紺色の別生地が縫い合わされているため、色が出てしまったら白い部分に紺色の色がにじみ出てしまいます。
服でもよくありますよね・・・色が移ったり滲んだりしてしまうものって。
日傘のほとんどは服のように品質表示が付けられておりません。
クリーニングテストもされておらず、素材も明記されていないため日傘を確認して素材を予測し、色と変色、シミを確認してどうして行くかを考え洗っていきます。
似たようなものをまとめて機械洗いして綺麗にできるものではありませんので全て1点手作業でやっていきます。
紺色の部分や花柄部分に影響が出ないよう、全体を綺麗にして行きました。
こちらは元の色が白なのかオフホワイトなのかわからないほど汚れてしまった日傘です。
以前、ブログでご紹介したことのある日傘だと思います。
お客様からすると汚れが酷い物を依頼するのは恥ずかしいと言う気持ちはあるかと思いますが生地さえしっかりしていれば綺麗にできるもの、使って頂けるレベルに出来るものはたくさんありますので気軽にご相談ください^^
白っぽい日傘でここまで汚れてしまうと(お客様、ごめんなさい・・・)逆に綺麗になるしかありませんので受ける側としてはバーバリーの日傘2本と比べお受けしやすい事例となります。
ただ、生地を取り外さないで洗う場合と生地を取り外して洗う場合では、取り外して洗ったほうが断然綺麗になります。
今回も、汚れや焼け、古い不明のシミなどが複数あり、取り外した方が綺麗になりますとご説明させて頂き、取り外して復元洗いして行きました。
日傘に使われていた綿が生成りっぽい色だったので、復元洗いしても生成りっぽさが残っています。
白い綿に染色で色が付けられている場合、色は抜け染められる前段階の綿糸、素材そのものの色になります。
おそらく、この色が新品時の色だったと思います。
こちらはかなり前に復元洗いさせて頂いた日傘です。
傘自体もかなり古い物(20~30年前)だったと記憶しておりますが芯に木が使われていて不具合が出てしまった事例です。
こちらもコーティングの剥がれという事でご紹介させて頂いたと思いますが、良く分かる事例ですので再度ご紹介です。
木の不具合は表面加工の剥がれですが、この加工に寿命が来ると防水効果も弱くなり水を吸い込むようになります。
古い木は水を吸い込むと、乾きながらひび割れを起こしたりします。
ひび割れを起こし取り替えたこともあるのですが残念ながら画像が見つかりませんでした。
アルミ製の物は、色が変わったり白い粉を噴いたり(酸化による表面変化)することがあります。
この日傘は生地を取り外さないで復元洗いした結果、剥がれが出てしまった物です。
左画像は洗い直後です。
加工が半分程度剥がれている状態です。
日傘の汚れや偏食がひどく、取るために少し長い時間漬け置きしたのですが、静かにつけ置きしている時は変化は見えなく、すすぎ上げるときに動かした途端、剥がれ始めました。
漬け置きした時、すでに劣化していた表面が浮いた状態になってしまっていたんだと思います。
真ん中画像はとりあえず浮いた状態のものをブラシがけで洗いながら剥がし取った状態です。
洗いの際、浸かっていた部分までが綺麗に剥がれ、浸かっていなかった部分は剥がれず残っています。
使うには何ら支障はありませんが、取り外さず洗った場合で剥がれた時、この状態になります。
色が残った部分はペーパーなどで剥がせば右画像の状態になります。
日傘生地部分はとても綺麗になりました。
この日傘ももともと生成りっぽい色だったのでしょう。おそらく新品時にかなり近い色合いになったと思います。
日傘は数百以上洗っていると思います。
洗うだけならほとんど問題なく洗うことができますが、焼けや変色は取れずに残ります。
日傘の場合は服と違い汚れが目立っていない状態でクリーニングされる方はいらっしゃいません。
特に当店の場合、ほぼ100%、変色や焼け取り、染め直しのご依頼になっています。
かなり綺麗にはなりますが、線状に酷く変色が出ている場合、薄っすらと残ってしまうものもあります。
クリーニングもお受けしておりますし、新品の日傘のUV・チタンコーティング加工、プラチナ加工もお受けしております。
UV・チタンコーティング加工、プラチナ加工は日傘や浴衣など和服を作られている地元業者様からもお受けしています。
UV・チタンコーティングはUV・光触媒加工の進化版です。
使っているUVカット加工剤、酸化チタンとも紫外線吸収タイプですが両方同時に加工することで紫外線吸収率が上がります。
さらに酸化チタンにより表面に付着する汚れや微生物など分解ししまってある間に付くカビの臭い等も使うだけで無臭になり、室内で傘を広げて置くだけで部屋の空気も浄化してくれたりします!
そして進化版は洗っても簡単に落ちないよう表面に樹脂コーティングする方法に変わりました。
家庭でしまう前に水洗いをしても簡単には落ちないよう、高品質化を目指す業者様に少しでも応えられるよう工夫した加工です。
樹脂の中にUVカット加工剤を溶かし込み、酸化チタンも同時に固着させる当店オリジナル加工です。
プラチナ加工は撥水効果、抗菌防カビ、防虫効果を付与したトリプル加工になりますがこちらも当店オリジナルです。
撥水効果が落とさず雑菌の繁殖による嫌なニオイの発生を抑える抗菌防カビ加工、虫食い被害を抑える防虫加工剤を探してテストし、配合して行きました。
UV・チタンコーティングは780円、プラチナ加工(撥水・抗菌・防かび)加工も780円、
復元洗いと同時に両方の加工をする場合は1260円となり少しお得になります^^
新品などで加工のみの場合はそれぞれ780円ずつになります。
日傘クリーニングのみは1890円~
日傘復元洗いは4200円~、生地を取り外す場合、取り外し取り付け料が+3150円になります。
おまけ・・・
今も良くあるご相談の一つで刺繍や柄を残して修復してほしいと言う事例です。
私はとりあえずどんな事でも出来る可能性のあることはやってみなければ、と考え取り組むのですが、手間のかかり具合、仕上がり具合等、実際にやってみて出した答えが「受けられない」です。
刺繍、プリント、別布での柄など、元々黒い生地の上につけていくものなので例えばこの日傘のように黒い生地の上に刺繍をすればとても綺麗に仕上がります。
でも、例えば白い日傘に刺繍をしてから本体を黒に染めるとなるとそうはいきません。
刺繍を残すようマスキング等し染まらないようにして染めるにしても形ピッタリにマスキングし、
白い部分が出ないようギリギリまで刺繍に色を付けず染めるのはとても難しいです。
必ずマスキングした部分より少し大きめに染まらない部分が残ります。
この日傘も縁周りが染まらないようマスキングし、その上にある刺繍、バーバリー文字の刺繍もマスキングをし、染料を表面に吹き付けて染める方法で修復していますが、作業はかなり手間と時間がかかります。
修復後の画像を見るとわかりますが、色が抜けている部分は逆に濃くなります。
周りも染めながらぼかしていきますがそれでも濃くなり、差した時、内側からムラが透けて見えてしまいます。
などなど・・・やろうと思えばできることでも、手間代が代金と比例していくため、仕事としてお受けできないこともあります。
今は丸染による染め直し以外はお受けしておりませんので、申し訳ありませんがよろしくお願いします。
◆◇◆◇◆◇ 紹介している画像は、同じような状態でお悩みの方の
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◇◆◇◆◇◆ 参考になります様に独断で掲載させて頂いております
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◆◇◆◇◆◇ 掲載に関して不都合な事がございましたら
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◇◆◇◆◇◆ お手数ですが
youyuu@or.tv までご連絡願います
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