【洗い指定以外の工程に伴う保証について】

復元洗い等、洗い指定以外の工程を含む処理についてはクリーニングの保証対象外となります。
生地が耐え切れず溶けてしまったり、直せないほど変形してしまう等、
想定外の不具合が出てしまった場合は代金は頂かずご返品にはさせて頂いていますが、
弁償等の保証は一切できません。 それぞれ詳しく説明させて頂きますのでご了承願います。

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靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

靴クリーニング参考価格(2021年2月現在・税抜き)

クリーニング        4000円~
スエード・ムートン      4500円~
ロングブーツ        5000円~

ブランド品・プレミア高額品などは+50%~100%が目安。
プレミア品は店頭で必ずお知らせくださるようお願いします。

その他のしみ抜き、不具合が出てしまったものの修復等は状態が全て違うためお見積りとなります。

今回の靴参考価格    4000円
新品のためクリーニングなし、修復のみ


靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

前回は長いブログになりましたので今回は簡単に!(するつもり)

このブログを書き始めて15年になるかな。当時も長いブログでしたが(笑)伝えたいことがたくさんあるんです!!

疑問に思ってること、クリーニングに不信感がある方にとにかく詳しくわかるように説明したいんです!!!って思いから・・・長くなるんです(汗)

当時からこんな長いブログ誰が読むんだ?って言われてきました(涙)

でも、取り上げる記事内容は何度か同じようなご相談を受けた事。だから、困っていて調べている方が記事を見つけると隅々までしっかりと読んでいただけるんです。

今回も数件のお客様からブログを見たとご相談を頂き、どんなに調べても詳しい情報はなかったからととても喜んでくださった方もいらっしゃっいました^^

これだけでも書いてよかったぁって満足・・・(笑)

さて、今回は買ってまだ一度も履いていない靴のご相談。

「履く前に汚れ防止に撥水加工しとくと良いよ」と聞き、撥水加工をしたところこの状態に・・・

この靴は持ってきてくれた方の息子さんのものということで、正確に何をしたのか電話で聞いて頂き、お受けしました。

実は革製品に撥水加工したら白くなってしまった!っていうご相談はあるんです。

よくある事例なんですが、今回の靴は確認すると不自然というか、どうして?って思う部分があったので、
お客様にお待ちいただきすぐテストして確認。まずは撥水加工による、よくある事例と同じなのかどうかの確認テストをしてみたところ・・・


今回は撥水加工剤による不具合ではなかったんですが、撥水加工するときの注意点と、服でも革でも加工時に白くなってしまったときの解決方法も書いていきますので、興味のある方は続きをどうぞ^^

靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

まずは気がついた不自然な状態とは・・・

画像ではよくわからないかもしれないけど、つま先の白くなっている部分の質感と紐通しのある部分の質感がちょっと違うんです。

で、紐通しの部分の多少白くなっていたところは、簡単にテストで消えるんです。

そのテストとは・・・ドライヤーで熱をかけるだけ。

撥水加工剤って繊維に浸透していくんだけど、弾かれるものにかけると浸透しないから加工剤が表面に残り白くなるんです。

スプレーを近づけすぎてしまったり、部分的に濃く入ってしまっても白くなりますが、この場合は熱をかけると撥水加工剤が溶け、染み込んで見えなくなります。

革製品は乾いた状態なら表面が熱くなる程度まで熱を掛けても平気なので、白くなったらドライヤーで溶かし込んであげれば白さは消えるし、熱処理すると撥水加工はかなり効くようになります。

綺麗に加工するコツは、使用方法にも書かれていますが、
必ず30センチは離してスプレー。
一度で濃く入れるのではなく全体にむらなくスプレーしたら一度乾かす。
乾いたらもう一度って感じで3回位重ねてスプレーし、最後にドライヤーで熱をかければOK。

アイロンが掛けられる服なら、アイロンをかけてしまえば完璧!生地の場合はスチームを全体にかけても効きは良くなります。

靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

白くなってしまったってご相談には他にも原因があります。

例えば夏場など湿度の高い時、水分を吸収しないもの(弾くもの)は表面に薄く水の層ができてます。

あるいはエアコンが効いた部屋は除湿もされているので、部屋から外へ持ち出すと表面が濡れたようになるんです。
メガネをかけている人ならわかると思うけど、エアコンが効いた部屋から出た瞬間、曇って見えなくなりますよね。
撥水加工をしようと外に靴を持ち出した瞬間、表面に水分がある状態になるわけです。

この状態で、油性系の撥水加工剤スプレーをすると・・・
この水分と油性系の溶剤がまじり、白濁し白くなってしまうんです。

今回、テストしたところ、単純に撥水剤が原因じゃないって事がわかり、電話で確認してもらったのはどんな撥水剤を使ったか。

予想通りでしたが、油性系の撥水加工剤を使っていました。

単純に撥水剤が原因ではないというのはどういうことかというと・・・

今回、靴の素材が特殊で、この加工が売りの靴。

この素材が油性系溶剤により簡単に溶け出すなど変化が出てしまう素材だったんです。

そのため、撥水剤自体が原因ではなく、それを希釈している油性系溶剤の方が原因だったんです。

靴の撥水加工による変色~撥水加工する際の注意点~

今までも似たような不具合はたくさん見てきています。

まだ、自分で革製品を手掛けはじめの頃、専門業者に色直しまでを依頼した靴。光沢があまり出ていなかったので磨き直そうと靴クリーム縫ったら塗った部分の色が見事には剥げた・・・依頼したお店にクレーム言おうと思ったけど、自分でちゃんとやっていこうとやり直したり・・・

お客様からの相談で、高級靴クリーニングを依頼したら勝手に色を入れられ風合いが別物に・・・しかもちょっと拭くだけですぐハゲる・・・とか・・・

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こちらはプラダ・・・お客様が使う前に磨き始めたら色が剥げムラムラになってしまった・・・

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お手入れはやっぱりメーカー元へって出したところ悪化して返ってきたとのご相談・・・

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クロエバック、色剥がし&染め変え事例はここをクリック!


あ、今現在、他のお店で染められたり色入れされてしまった革製品の色を剥がして直していくという作業はお受けしておりません。

剥がすという作業にものすごく手間がかかる事、手間かけても上手くできないものもあるんです。

高額品、形見のものなど大切なものは、金額で選ばず親身になって納得できる説明をしてくれるお店へ依頼するのが賢明だと思います。

同じバックを染め直すにしても20~30分もあればできる!って人もいます。

私はどこまで手をかけていくかにもよりますが、一通りクリーニングしてから単純に同色で染め直し、トップコート仕上げとやっていくだけでも数時間はかかっています。

どこまでどんな方法で直していくかは、お店により違います。

さて、最後はまたちょっと違う方向に行き・・・簡単に!ではなくなってしまった気もしますが(汗)

撥水加工の注意点でした(滝汗)





 
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