マッキントッシュダウンコート(膝丈)クリーニング参考価格
(2021年3月現在・税抜き)
クリーニング代金 8500円(税込み9350円)~
袖毛玉取り 片袖2000円×2
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友眞吾です。
ダウン(羽毛)記事が続いたのでもう一つダウンの記事を。
今回は洗っても取れない毛玉、洗うと出てくるシミの両方を兼ね備えた事例です(笑)
マッキントッシュの製品って、バーバリーのブラック、ブルーレーベルが無くなった後に輸入業者(三陽商会)がライセンスマッキントシュ(日本製)を販売してから地元浜松でも良く出てくるブランド品の一つとなりました。
それまではマッキントッシュの代名詞でもあるゴム引きコートくらいしかクリーニングに出てこなかったんだけど、色んなデザインの服が出てくるようになりました。
マッキントッシュのダウンもいろんなデザインもあるし色んな素材の組み合わせもありますね。
今回は詰め物はダウンだけど表生地本体と袖の素材が違っていて、袖はどうやら毛玉がよく出来る素材の様子。
この辺りは使ってみないとわからない
こうして出来る毛玉は洗っても取れることはないので取るとしたら手作業で取っていきます。
毛玉取り機で簡単に取れてくれればいいけど・・・取れないと結構大変・・・今回は結構大変な毛玉取りでした。
で、もう一つ、洗う前より目に見えるようになる汚れ。状態的には洗うことで悪化させたような状態になる。
ほとんどは目に見えていない水溶性の汚れが原因。
子どもが小さい、あるいはお孫さんができた時とかによく付く汚れの一つ。
クリーニングに出したらついていいないシミを付けられて帰ってきたって時々お聞きしますが・・・
クリーニング店の工場内で何かを食べたり飲んだりなんてすることはないんです。水分補給も休憩室など別室で飲むし、何かを食べながら仕事なんてすることはないんです。
当店でも洗ったら汚れが目に見える状態になったって時々あります。
ということで、2つの事例が同時に出ているマッキントッシュダウンコートですので、ご紹介です^^
洗ったら結構ひどくシミが出てきましたので興味ある方は続きから^^
まずはドライクリーニング後の状態です。
ドライクリーニングって油汚れを落とすことに特化したクリーニング方法になるので、食べこぼしなどのシミが付いている場合、油分を脱脂するように除去し、水溶性の汚れは落ちずに残ります。
すると乾くと結晶化するものとか味噌汁など分散した状態のものが付いていると表面に浮き出るような形で残るんです。
水洗いは逆で水溶性の汚れを落とし油汚れが落ちずに残りますよね。
するとなんとなく黒ずんだような透明感のあるようなシミが残ります。これは油シミになります。
家庭で洗っているとよく残るでしょ?特に子供のTシャツとか。
こんな場合、台所用洗剤原液をつけ、生地を強くこすり合わせないよう、付いている油と洗剤を良く馴染ませるようなイメージで揉み、揉みながら熱めのお湯で洗い流すと落ちます。
当店、高級品ばかりではなく、子供の体操服とか相談あるんです。油シミだと判断した場合、お母さんにこの方法を教えてあげると落ちた!ってとても喜んでもらえます^^
簡単だけど、しみ抜き方法って結構皆さん知らないので、同じようなシミが残ったらお試しを^^
洗うと脱脂され浮き出てくるシミって想定内のことなので出た場合は落としていきます。
広範囲に出てしまってる場合は洗い直しもしていきますが、こちらの判断でやっていく場合は別途代金を頂くことはありません。
お見積りをさせて頂いた場合、想定外に手間がかかってもお見積り金額を超えることもありませんのでその辺りはご安心を^^
ボロボロって感じで毛玉ができていた袖、アップです。
毛玉は簡単に取れてくれるもの、取れてくれないものとあります。
基本的にポリエステルやナイロン、アクリルなど強度のある化繊が混紡されると取れにくくなります。
今回も化繊が混紡されていたため、毛玉取り機で取れる部分は取り、取れない部分は手でつまんだり粘着テープでコロコロしたりして取っていくという手作業に・・・
妻が延々と取っていたのを横目で見ながら仕上げをしていました(笑)
そして仕上がりです。
毛玉取りは一律の金額ではなく素材と状態、どこまで取っていくかにより金額が変わります。
今回はマッキントッシュというブランド品だから、出来る限り丁寧にって事で片袖2000円のお見積です。
当店にもクリーニングに出したらシミを付けられた・・・ってご相談あります。
大手に持っていったとしても受付の人は実際に仕事をしているわけではないんのでここに書いているような説明は出来る人はとても少ないです。
しまっている間に浮き出てくるシミ、洗って脱脂されたりしっかり乾燥すると出てくるシミがありますが、これらはお客様が着用しているときに付いているシミや汚れです。
目に見えないシミが目に見えるように出てくることを酸化発色といいますが、目に見えていないためゼロにはできないんです。
今回説明した内容は大手でも個人店でも高級店でも同じです。
でも、このタイプの浮き出てくるシミのほとんどは取ることができますが・・・お店によるかな・・・