今回のワンピース綿部分染め参考価格 12000円(税抜き)
染め後、元通りに修復できるかどうかの判断によりお受けできるものできないものとあります。
デザイン、素材により金額が変わりますので染めは基本現物拝見後にお見積り。
真っ黒染めは4000円~、色指定は小さなものでも8500円~、
ジャケット、ワンピース、コート類は綿製品で12000円~18000円が目安となります。
詳しくは http://yuuyuu.hamazo.tv/e2950788.html
染直し染め変え実例は http://yuuyuu.hamazo.tv/c526163.html
こちらを参考にして下さい。
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
今回のワンピースの素材は 綿68% ナイロン30% ポリウレタン2%。
後でご説明しますが、綿とナイロンは染まる染料が違うため一つの染料では基本染まりません。
最近増えてきたのが、デザインは気に入っているけど色が・・・って感じのご相談。
実はこのワンピースも白なら自分で染めてって思い購入されたとのことでした。
これ、実際に染めてみるとわかりますが、小さなものならまだ良いけど、ワンピースなど大きなものはきっと後悔します。
服を入れても余裕がある大きな鍋でないと服が中で泳がない(動かない)のでムラムラになります。
染料、あっちこっちに飛びます。染み込むものに付くと取れなくなります。
かき回しながら指先が入ったり手に飛んだり・・・メチャ熱いです。
でも30分程度は熱さと闘いながらかき回さないとムラになり・・・
染めた後は液をこぼし(台所でやると凄いことになります)、鍋を洗い、またお湯を作り洗剤を入れ洗い・・・
鍋や台所は染まってしまった部分を研磨剤入りの洗剤で磨かないと落ちません。
ご自身で頑張って頑張って染めて・・・当店へ染め直し依頼をって何点もお受けしております。
あと、もう一つ。染め替えを前提に新品を購入って当店ではオススメしていません。生地は服として作られる前段階で染められており、服として縫製されたものを染めると縮み変形など必ず伴い新品を購入したのと同じような訳にはいかないからです。
染めは当店の場合、全て本染めしていきます。本染めとは、シルクでもカシミヤでも綿でも麻でも、着用時に色が移ったりすぐに色褪せたりしないよう、高温で煮込むようにして染めていく行く方法。
シルクでもカシミヤでも85℃以上の高温の中で30分以上煮込むようにして染めていき、綿製品などはご家庭で洗いながら着ていく服も多数お受けしていますので、家庭で洗っても簡単に色落ちしないよう90℃~100℃の熱湯に洗剤を入れ洗い染まりきった色のみを残していくと言った方法で染めています。
クリーニング店も温水で洗ったりつけ置きしたりしますが50℃以下、これより温度は上がるに比例して縮み変形など不具合が出てくる危険領域へと入っていきます。
高温で染める当店の本染めは縮み変形、強い折れシワなど不具合は必ず付いてきます。
なので、染められるかどうかは服を着られる状態まで修復できるかどうかの判断になります。
最近ではウール製品でも断られてしまう事くなってきたのは、縮み変形が出やすくクレームがとても多いからだと聞いています。
素材に合った染料を使えば染めることはできますが、着られない状態では意味がありませんから・・・
さて、今回はこんな感じの色で染めたいとジャケットの画像を一緒にお送りいただきましたが・・・
綿とナイロン、画像を見た通り薄い生地に全体刺繍されています。
どんな染め方をしても均一な色合いには絶対にならないんです。
予測としては、薄い生地がナイロン、刺繍が綿だと思いますので、綿を染めるとナイロン部分は染まらず白い生地にピンク色の刺繍と言う感じになる、もしくはナイロンも薄っすらと同型の色で染まってくれれば色の濃淡により刺繍に立体感が出ていい感じになる?
ご希望の色はサーモンピンク系。刺繍部分だけでも染まれば結婚式でも着て行かれますね^^
今回は綿部分のみを染める(刺繍部分)と言う事でお受けしていますが、一工夫することでナイロンも薄っすら染まるかも・・・
さて、結果は染めてみないとわからないのですが・・・予測通りに染まったでしょうか・・・??
染めている画像です。
いい感じの色になっていますが・この色だと少し薄いかな・・・
この後で余分な染料を洗い流すソーピングをしていきます。
かなり高温で洗っていくため染めている時のこの色がそのまま残ってはくれないんです。
薄くなったり、一部の色が上手く定着していないと色が変わってしまったりします。
色は赤青黄色を混ぜて作っていて、色ごとに染まり具合も違うため、例えば青が染まりにくかったりするともっと明るいピンク系とかオレンジがかったピンクとかに変化していくんです。
この辺りはホント染めてみないとわからない・・・ほとんどの場合はソーピングで色が薄くなる、です。
染めは息子が担当してやっていますが、ソーピングした後にこの色が残る程度にもう少し染料を足して調整しています。
ナイロン素材は面白いというか、濃く染めようと思っても染まらなかったり、染まらないと思うと色が入ったり・・・
今回は綿部分のみを染めていくのですが、ひと工夫することでナイロンも薄っすら染まったりするんです^^
この辺りは息子にお任せでやってもらっていますが、染まり上がりは予想通りとなりました!
店主自身も、染めを任せている息子も千着以上染めています。
試行錯誤しながらずっと染めてきていますので確実ではありませんがある程度こうなるだろうって予測はできます。
ただ・・・染めてみないとわからないこともあるため、あくまでも予測でしかありません。
刺繍のあるドレスとかって、薄いナイロンに刺繍されているものが多いですが、ほとんどの場合、刺繍が濃くなります。
今回はナイロンも色を入れて、っと染める工程に一工夫して薄く染めていきましたが、色が入っていかない場合もあります。
ナイロンも同色で染める場合、もう一度ナイロン部分のみを染めていくのですが金額は+50%が目安となります。
少し離れてみると、刺繍部分が立体的に見えとてもいい感じ!って思いますがいかがでしょう?
同じ服は絶対にない、世界でただ一着のワンピースです^^
ナイロン部分が綿生地で刺繍と同じ素材だったとしても色の差が必ず出ます。
おそらく薄いピンク色がもっと濃く入るため立体的に見える感じは薄れると思います。
この濃淡はお財布やバックなど型押されたものによく見かけます。
エルメスベアンやヴィトンエピなど、近くでよく見ると凹凸により色の濃淡があります。
凹ば薄く凸が濃いなどで微妙な色感を出していますよね。凹凸が立体的に見える感じかな。
今回のワンピースは全体に刺繍があるため似たような感じになっています。
あまり見かけない色使いになっているのでは?
一度染めをお受けし、リピータになってくださったお客様もいらっしゃいます。
わざわざ違う素材が混紡されている服を選んでいるのか・・・どんな風に染まるか楽しみって^^