シミの除去率95％以上！しみ抜き専門店　おしゃれ工房You友

染めは丸染め、吹き付け染とも染まり具合は繊維の状態に依存します

今回の場合も全体は黒く綺麗に染まってはいるのですが、スレる部分など表面が傷んでいたり
他の部分と変わってしまっている部分などは同じ色に染まらず白けた感じが残っています。

シャネルの場合裾裏部分にチェーンが縫い付けられているのですが、
縫い付けられている表側は他の部分と比べやはりスレたりして生地が傷みやすいため多少白けた感じが残っています。

その他、縫い合わせ部分で生地が厚くなっているところ等は、
着用中のスレなどで生地の目が潰れていたりするのでやはり白けた感じは多少残っています。

黒い絵の具とかペンキのような物を塗れば黒くなるだろうと思われるかもしれませんが、
実際にやってみると黒くはならず逆に目立つようになってしまいます。

これは顔料染め時に使う樹脂が光ってしまうためで一度付けてしまうと目立ってしまっても取る事ができなくなります。
こうした服の修復を始めた頃、何度も何度も失敗しましたので・・・

このシャネルジャケットの場合、この状態がベストだと思います。

染料染めは生地に染料を浸透させて定着させると言うものなので固くなりません。
丸染めのように縮み変形も当然出ませんので風合いの変化も出る事無く、表面以外染まる事もありません。

ただし、どの方法で染めるのが良いかは服の状態と素材により変わってきます。

去年、同業者の方から吹き付け染めの依頼をお受けしました。
洗ったら色が白けてしまいクレームになってしまったと・・・

丸染めは風合いの変化が出る、他の部分も染まってしまうとの事でＮＧ。
色抜けなど直してくれる京都へ依頼して送ったがこれは無理、と断られたと言うバーバリーコートでした。

部分的に試した跡がありましたが・・・

染まらない理由は、染料を吹き付けても浸透しなく上手く染まらない・・・
顔料染めは固くなるためＮＧ・・・といった所でしょうか・・・

当店も吹き付け染めはかなり色々と試しました。
色を入れても洗うとすぐに剥がれてしまったり、浸透せず染まらなかったりと・・・

でも丸染めによる染め直しができない服って高額品にはかなり多く、
特にインポート製品は水洗いだけでもしたくないと思う服って多いんです。

お断りした服もあったのですが・・・今なら染める事ができます。（修復できない物もあります）

このシャネルジャケットはシルクなのでクリーニングでかなり色落ちしやすかったと思います。
今回、シルクだったので染めた後２回強めの洗いでクリーニングをし色落ちがどの程度出るかテストしてあります。

色落ちはほとんど見られませんでしたので新品時より色落ちはしにくくなっていると思います。

ただし、当店の場合、色落ちしやすい服、高額製品やインポートブランド品を洗うことを前提に溶剤を管理していますので、
通常のクリーニング店より洗浄力を抑えてあるためかなり色落ちしにくくなっています。

なので強めに２回洗ったのですがそれでも色落ちしやすい素材の場合、
強い洗浄力で長い時間洗われたら色落ちはしてしまいます。

色落ちしやすい素材は金額が高くなってもソフト洗いをしてくれるお店へ依頼してください。


　　　
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