ジャケットウキ直し・気泡直し~形状記憶加工を入れながら修復仕上げ~
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
時代の流れとともにクリーニング業界もどんどん変化しています。
今までならあまり起きていなかった事が増えてきています。
ハイブランド品の高級素材の風合い変化がその筆頭かな。
風合い、仕上がりって少し前まではあまり重要視されていなかったんです。
しみ抜きができる=技術のあるお店
今はもうこの図式は通用しない時代になっています。
今回のこの事例もそれほど多くは無かったジャケットの浮きです。
水洗いできることが技術のあるお店的な宣伝をしていたお店は多くありました。
水洗いしないと綺麗にならない!
ってクリーニング店が言っていたほどです。
あまり考えず目先だけの利益、ブランディングをしてきたことで自分たちの首を絞めてきたんだって事が今になり顕著化してきたんだと思います。
はっきり言ってしまえば、こうした浮きは昔から出ているんです。
接着芯が寿命がきて剥がれれば出てしまう事象だから。
多少の浮き程度なら手仕上げするクリーニング店なら直して納品し、クリーニングしてまた浮きが出てきたら直していったものです。
色んなことが進化し、修正する際に少しでも良く収まる様、樹脂を入れながら仕上げる、風合いをよくするようにサイジング剤を入れながら仕上げるなどしていく事で仕上がりは格段に良くなりますが、今では肝心の手仕上げができるお店がどんどんなくなってきている・・・
洗って浮きが出てしまえば直すことができないからそのまま納品される。
でもこれは接着芯の寿命だからと言われてしまいます。
使われる材料の品質も変わってきていることもあります。
浮きが出やすくなる洗い方法でクリーニング工程をされてしまうとうのもあります。
最近の服のほとんどは何かしらの加工がされているので、作る側も4~5年も持てば十分として作られていたりもします。
当店としては、加工品でもできる限り長く使って頂けるようなクリーニングをしていく事が仕事だと思っています。
このジャケットも直してくれるところはなく、お電話で相談をお受けしたものです。
このジャケットの場合は、一度直して収めればまだまだ着られると思います。接着剤の寿命というより水洗いした事が原因で出た気泡です。
一度直し、2~3日工場内で吊るして浮き戻りが出るかを確認しています。
完全にダメな状態だと浮き戻りする部分が出てきます。
ほとんどの場合、洗うまでは浮き戻りせず着られていると思います。
実際、持ち込みのお客様の浮き直しをしたジャケット類がクリーニングに出た際、ほとんど浮き戻りしていません。
洗うとウキは出てきます。
一度直したジャケットは次回も当店へ依頼して頂ければ浮き戻りが出てしまっても直しながら仕上げていきます。
他店へ依頼してウキが出て直す場合は一点手仕上げ代金(12000円~)がかかります。
という事で、ご相談が増えてきているのでジャケットの修正仕上げです。
3D樹脂加工はおまけ的な加工となりますので簡単にご説明です^^
ジャケットウキ直し・気泡直し~形状記憶加工を入れながら修復仕上げ~
目次
◆ジャケットの浮き、気泡直し
◆修正仕上げとは
◆浮き直し、気泡直し まとめ