Tシャツ・ポロシャツなど参考価格(2018年9月現在 税抜き)
通常洗い(普通洗い) 1200円~
1点手洗い 1800円~
エルメス、シャネル、ヴィトン等
高級ブランド品 2500円~
防縮加工、色止め加工が効かない素材、色柄物は
水洗いでお受けできないモノもあります。
おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友眞吾です。
高級、高額なTシャツのご相談が続いていますのでご紹介です。
お客様から時折、他のお店と何が違うの?とか仕上がりを見てどうしてこんな違いが出るの?など聞かれたりします。
金額も普通にクリーニングに依頼すれば500円位が相場じゃないかな?当店の場合だと2倍以上の金額になりますが、この辺りは当店の仕事を知って頂ければお客様は納得してくださいます。
こんな仕事をしてもらいたかったってお客様にご利用して頂きたいと思い、1点手作業をやっています。
当店は1点手作業をしていくための設備しかしていませんので、リーズナブルな金額で提供できるようなたくさんの服をまとめて洗いまとめて仕上げるって事が今現在ではできないんです。
Tシャツとはいえ、当店の場合はほかのお店で断られた、他のクリーニング店から紹介された、洗うのが怖いといったちょっと特殊なシャツばかり。
1枚5万以上とか、中には10万以上するTシャツもあります。普段着ているTシャツと同じ扱いはできないので断るお店も増えています。
逆に言えば高額品を洗う設備や用意がないのであれば断ってくれた方が良心的だと私は思います。不具合が出てから直すのはとても難しくなりますから・・・
先日お預かりしたシュープリーム(Supreme)のTシャツはプレミアがついていてなんと1枚30万円位はするとか・・・
こちらは後日また改めてご紹介しますね!
今回はルイ・ヴィトンのTシャツですが細かく工程を撮りましたのでわかりやすく見やすく画像をたくさん、説明はわかりやすく簡単に!を目指してご紹介です^^
あと、お客様から聞かれる注意点も書いていきますので高級Tシャツが好きな方は読んでみてください。
衿、袖口は皮脂がこすれ付く部分。かなり強い洗いをしないと取れない汚れ。ソフトに風合いに変化なく、でも綺麗に洗いたい場合は家庭でも当店でも同じ。
当店はシミ抜き専門ですので、油性系の汚れに強いシミ抜き剤を使い皮脂を溶解したあと・・・
こちらは超音波染み抜き機。私がまだ子供の頃、この超音波が業界に初めて登場し、父親が即購入。当時浜松で導入したのは父親の店だけって聞いています。私も34年使っています。
水溶性のシミ抜き剤が先端から出てくるので溶解した皮脂、汗を同時に超音波の振動のみで繊維を傷めることなく落とすことができるんです^^
こちらは袖口。肌がこすれ付く部分って汚れて見えなくても汗と皮脂は必ず付着しています。
黄色く変色が出てしまってから取るのは大変な作業になりますので変色が出ないようこうして1点ずつ目立たないうちに汚れを除去していく事で何度洗っても風合いや質感、全体の色褪せもできる限り抑えるソフトな洗いでも綺麗に洗う事ができるんです。
この抗体の前に防縮加工、色止め加工をしています。似た画像になるので割愛。
洗剤には移染防止剤も入れていますが、色が出る服の洗い方は熟知しています。
色柄から流れ出てきても他の部分へ色移りさせることなく洗う技術も当店はもっていますし色が移っても取る技術も持っています。
この後、抗菌・防カビ加工をしていますが、パリっと仕上げるか、ふんわり仕上げるかで、仕上げ剤を選びます。
熱乾燥、タンブル乾燥は縮みや風合い変化が出てしまうため、当店はどんな服でも自然乾燥。
自然乾燥は最低でも3~4日程度干すため、当店の場合は週2回しか洗いません。
綿Tシャツって家庭で洗って行くと光沢とかなくなりなんとなくボボけた感じになりますね。
これ、綺麗にアイロン仕上げすると毛羽立った繊維が綺麗に並び寝るので光沢が出てとても綺麗になります。
実は家庭で綺麗に仕上げるのってYシャツより難しかったりするのがTシャツだったりするんです。
その理由は↓↓↓の記事を続けて読んでください。
色が違っている部分は縫い合わせられています。手で触ると縫い合わせの凹凸が手に当たる・・・
裏返してみるとこんな感じになっています。
縫い合わせられている部分がヨレヨレなっていて同じ方向に向いていないため凹凸が手に当たっていたんです。
私は右利きですが、アイロンって左手で掛けるんです!
左手でアイロン持ってかけるんじゃないですよぉ(笑)
内側の目に見えない、こうした部分は左手で生地の感触を確認することで色々なことがわかるんです。
固いとか、毛羽立っているとか、ざらつきが出ているとか、こうした凹凸があるとか・・・
左手で生地をそろえながら感触で確認したら、右手のアイロンで掛けて行くんです。
左手のナビに従って右手でアイロン掛けて行くんです。
プリントが熱で溶け出したりしないよう、当て布をあててアイロンを掛けていきます。
この当て布は色んな津佐の綿生地を買ってきて、濃い色の服のアイロンがけに実際に使い一番あたり(テカリ)がでず綺麗に繊維が伸びる生地を選んで使っています。
裏側の凹凸を綺麗に揃えてから仕上げているので、綺麗に仕上がっています。
ご自身で洗ったTシャツ、最近だとTシャツもニットもハンガー仕上げが多いと思いますが・・・
こうして縫い目を合わせて平らに置いてみてください。平らには置けないと思います。
ジャージ系は水洗いすると歪むんです。
デザインやおしゃれに敏感な方は、柄の歪み、繊維の歪みもパッと見てわかるんです。
プリントや柄のあるTシャツは柄の歪みを直しながら元の形に直していきます。
そして仕上がりです。
首元も伸びることなく綺麗に収まっています。
家庭で洗う場合、ネットに入れて洗う事で衿の伸びを抑えることができます。柄物は裏返しにしてネットへ。
干す時もハンガーを首から入れる方多いようですが、下から入れる事!
濡れてる状態で引っ張ると一度で伸びてしまいます。
おまけですがこちらはアディダスのポロシャツです。ワインのシミが付きクリーニング店へ依頼したけど取れなかったというご依頼。
当店の場合、復元洗いの最低価格が3000円~です。小さくても、大きくても作業にかかる手間が変わらないからです。
こちらも形を整えて仕上げていますが、かなり歪みが出ていました。
これは脇下身頃部分。
縫い目に沿って綺麗に合わさっています。
、歪み修復をしていかないと綺麗に畳むことができないんです。
こうして仕上げると、新品時より綺麗な仕上がりになっていると思います。
衿も左右のバランスを整えて仕上げています。
高額な服ばかりじゃなく、例えば接待ゴルフ用だから、とか出張や旅行に持っていくけど綺麗に着たいからとか、効率は悪いけど綺麗に畳んで欲しいって希望される方は少なくないんです。
宅配でご利用のお客様も多く、綺麗な畳みはスーツでもコートでも喜んで頂けています^^
長く綺麗に愛用したいってTシャツの注意点を一つ。
それは皮脂汚れを蓄積させないようにする事です。まぁ、全ての服に当てはまる事なんですが、洗っているのに着て温まったり汗をかくと臭いがしてくるってないですか?
水洗いしている服がニオイ出すのってほとんどが皮脂の蓄積なんです。
この皮脂を落とすには40℃以上のお湯を使い洗剤を入れ20~30分程度浸け置き洗いとかしないと取れないんです。
水でもお湯でも長い時間浸け置くというのは色々な変化やリスクがかかるんです。
長くなってしまったので詳しくはまたご説明させてもらいますが、色柄モノのって水に浸かる時間に比例して色が移ったり滲んだりする可能性が高くなるんです。
特にインポート製品は日本と洗う水質も違えば洗う方法も違うんです。
日本の水は汚れ落ちが良い水質なので、作られた地域の水質なら問題が起きなくても日本の水質で洗うと色が出たり移ったりする可能性って高くなるんです。
ある高額有名ブランドのプリントは世界一の品質ってうたわれたりしていますが、1分以内で洗わないと色が出てきたりします。
テストをしてみると、2分程度から色が溶け出して、知らずにそのまま脱水すると派手に色が移ってしまったりします。
インポート製品の場合は特に、皮脂を落とそうと温水を使い、長い時間浸け置き洗いをするってとてもリスクが高くなるため、簡単にお受けできないんです。
大切な服ほど、1度着たら汚れは洗ってすぐに落としていく。
洗うと傷むとか言われますが、ある程度は消耗品だから、できる限り傷まないように洗って綺麗に着られるうちは綺麗に着て行く。
ニオイが出てきたら傷む前に着られなくなってしまいますから・・・