【洗い指定以外の工程に伴う保証について】

復元洗い等、洗い指定以外の工程を含む処理についてはクリーニングの保証対象外となります。
生地が耐え切れず溶けてしまったり、直せないほど変形してしまう等、
想定外の不具合が出てしまった場合は代金は頂かずご返品にはさせて頂いていますが、
弁償等の保証は一切できません。 それぞれ詳しく説明させて頂きますのでご了承願います。

   平均使用年数表はこちら   保証割合表はこちら

色滲み取り~滲んだ原因は・・・?~

色滲み取り~滲んだ原因は・・・?~

おしゃれ工房you友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

春先は冬物をしまう時期に差し掛かりクリーニング店にとって最も忙しい時期。なかなかブログも更新できず放置になってしまいましたが・・・言い分けです(汗)

久しぶりの更新となってしまいましたが・・・今回は同業者からのHELPです。

肩部分から袖まで青い色の上に画像の白い生地が縫い付けられています。

白の場合、ほんのわずかに色が移っても見えてしまいます。なので色のついた生地は水洗いしても色が移らないようかなりしっかりした染色が必要になります。

でも今回は、同じように縫い合わされている部分はたくさんあるけど色が出ている部分はこの一か所のみ。

色滲み取り~滲んだ原因は・・・?~

こちらは服に付けられている品質表示と洗い指定。この表示は服の保証書と同じ役割をしますのでとても大切なモノ。

でもお客様にご説明すると初めて聞いた・・・って言われるこのラベル・・・

この表示には製造元の住所、もしくは電話番号を記載する事が義務付けられているので連絡先が分かるようになっています。

洗い指定のマークを見ると40℃以下なら普通に水洗いしても大丈夫、ドライクリーニングも石油系なら大丈夫と記されています。

この表示は日本の法律に基づきつけられているモノ。指定通りに洗って不具合が出た場合は製造元の責任、指定以外の洗い方で出た不具合は洗った人の責任と法律で定められているんです。

クリーニング店で起きるトラブルの中でこうした色滲みが出ることって時々あります。

こんな場合、クリーニング店の責任!って言われてしまうのですが、服の染め方や作られ方の問題という事もあるんです。

後は使用時の傷みや劣化が原因になっていることもあります。

今回の色滲みはクリーニング店の責任?メーカーの責任??それともお客様・・・???


色滲み取り~滲んだ原因は・・・?~

今回の色滲みは責任がどこにあるかってとても微妙・・・

この洗い指定表示は国の法律基準に則って付けられている服の保証書と同じですので、洗い指定通り洗って出た不具合は製造元(メーカー)の責任と法律で定められています。

って考えるとメーカー側の責任となるわけですが、服を見る限りある程度洗いながら使われている状態。

白い生地の下側に紺色とオレンジ色の生地が縫い合わされている状態ですが、同じような縫い合わせはほかにもあるのですが滲んでいるのはこの一部だけ。

家庭でも同じように洗っていた服がある日突然色が移ったとか滲んだって経験ある方いらっしゃると思います。

水に濡れた状態で脱水されたまま数十分とか放置してしまうと色が移ったり滲んだりしてしまう事があるんです。

表示の注意書きにも書かれている通り、洗ったらすぐ干せ、つけおき洗いは避けろ、とあります。染料は水溶性なので水分を含んだ状態で時間が経つと溶け出し移ったり流れて滲みが出たりするんです。

洗ってすぐ干せば大丈夫だった服でも放置してしまうと重なり合った部分の色が移ったり滲んだりしてしまうのですぐ干すことが大切です。

それと使用中に傷みが出てしまう部分のみ、色が滲んだりすることがあります。

例えば洗うだけでは取れないシミや汚れって、揉み洗いすると取れたりしますよね。

染料って繊維からするとシミや汚れと同じようなモノなんです。

揉まれたりこすれたりして染料自体が繊維から離れて浮いた状態になっていると落ちやすくなり洗い流されたり滲みとして出たりしてしまうんです。

色滲み取り~滲んだ原因は・・・?~

あとは、この部分だけリフォームなど修理した可能性。
実は事故品の相談を受ける際、この服を見ながらリフォームの可能性も話をしました。

すると、常連のお客様の服で何度も洗ってるしリフォームを受けたかもしれない・・・と。
他の部分は全く色が出ていないのでリフォームでこの部分縫い直した可能性高い??

長年服を洗っていると色んな状態に遭遇します。

実際に何が原因でってわからない事もあります。

可能性考えたらまだまだ色々とあります。
この部分は肩辺りの縫い目ですが、例えばショルダーバックなど使っているとこの部分のみ重みがかかった状態で擦れたり揉まれたりしていて滲みが出てしまったかもしれません。

この場合だと、使用による傷みとか染料の劣化になるので、メーカーもクリーニング店も過失はなくなります。使用による劣化や傷みは保証対象外となります。

とはいっても・・・クリーニングに依頼した場合、洗ったクリーニング店の責任と言われてしまいます。

ある程度使われていたり長年の使用による劣化なども出ている服を洗うという仕事がクリーニング店。

クレームが絶えないと言われる仕事ですが、不具合が出る原因が明確にわからない事も多く、全てクリーニング店の責任とも言い切れないんです。

当店でも、時折想定外の事が起きてしまう事ってあります。でも修復できれば問題なくお返しすることができます。

何年、何十年とお客様とお付き合いができる仕事ですので、ほかのおみせでも想定外の事が起きてしまう事ってあります。でも、何事もなく綺麗にクリーニングしてもらっているお店って、同じように想定外の事でも対応でき修復してもらえているお店だと思います。


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