レースカーテン黒カビ取り (2017年 11月20日現在 税抜き)
カビ分解処理、カビ取り 1㎡辺り 800円~
例 高さ180㎝ 裾巾200㎝の場合、
1.8×2.0×800=2880円
状態、デザイン等により金額が変わります。
小さくてもカビ取りの場合は1枚ずつ処理となるため、
最低金額が1500円~とさせて頂きます。
おしゃれ工房you友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
仕事の方が手いっぱいとなってしまい、更新がなかなかできず間隔が空いてしまいましたぁ・・・
今回は続けてご依頼があったレースカーテンの黒カビ取りです。
黒カビは生えてしまうと酸素系漂白剤で浸け置きしても取れてくれないシミの一つです。
カビシミはカビの持つ色素により色がオレンジ系~茶系、黒など色が変わりますが、
いずれも繊維に染まり付く感じのシミなので濃く色が出てしまうと簡単には取れてくれません。
なので一般家庭ではできない、カビ菌と色素をカビ分解処理をして取っていきます。
ナイロン、ポリエステル、綿など薄手のレースカーテンならほぼ取る事が出来ますが、
厚手、特に水洗い不可とされているカーテンは取る事が出来ません。
厚く取れが悪いという事もありますが、縮みがかなり出てしまうんです。
2枚袷になっているナイロン遮光カーテンはかなり取る事が出来ますが色が濃い場合、かなり薄くなってしまうリスクがあります。
カビを取る方法は状態により変わってきますが、カビ分解処理って結構強い洗いになります。
なので、ご依頼を頂く際の注意点、シルクなどご説明させて頂きます。
カーテンは吊るしてある場所にもよりますが、直射日光が当たっている部屋の目隠しとして使われていることが多いと思います。
直射日光を毎日浴びる状態って繊維がとても傷むんです。
ポリエステル、ナイロンの場合、本体が傷み洗ったら破れてしまうって事はあまりないのですが、
縫ってある縫製糸が切れる事はよくあります。
直射日光を浴びている部分のみ糸が切れ当たりが少ない部分は着れないといった感じになる事が多いです。
この場合、糸が切れただけなので縫い直せば直りますが実費がかかります。
5年~10年程度吊るしっぱなしと言うのも少なくないのですが、ここまで年月が経っていると洗うだけでも糸は切れたりします。
という事で、その他にも注意点とリスクがありますので、カビ分解処理後の画像と共に、ご紹介です^^
服でも同じですが、シミや汚れなどを落とそうとする負荷に耐えられないと破れたり色が剥がれたりなど出てしまうんです。
購入して間もないモノならほぼ破損することはないんです。
だからお客様からお預かりする際のご説明としては、洗いやシミ抜きに耐えられない状態の場合、
破損する可能性があります、とご説明させて頂きます。レースカーテンもその一つです。
もちろん、それじゃぁ困るからとお持ちかえるお客様もいらっしゃいます。
購入されてからの年月と状態を考え、リスクがある場合はご説明させて頂き、お客様のご判断にお任せです。
そうならないように努力はしていきますが、リスクのご説明通りの状態になってしまったとしたら、
どこのお店へ依頼しても同じような状態になってしまうと思います。
長年使われ繊維も傷んだ状態のモノを弁償等保証のリスクを背負ってまでお受けはしていないんです。
何事もなければ問題はないのですが、起きてしまってからの説明ではお客様も納得してくださいませんから、
そのままクレームへと発展してしまいますが・・・法律基準に則った保証って何年も使われているモノの場合、
お客様が納得できる金額なんて出ないんです。
カーテンで注意しなければいけないのは、例えば購入後2年目で黒カビが生えてしまい、
カビ分解処理で問題なく綺麗に取れたとしても3年後の5年目に同じ処理をしたら糸が切れたりします。
プリント柄も同じで、プリントの場合は3~5年程度で接着剤が劣化し剥がれてくるようになります。
同じように購入後2年目は大丈夫でも5年後だと直射日光が良く当たってる部分のみ剥がれてしまったりします。
前回大丈夫だったから今回も大丈夫とはいかない事もあるんです。
特にプリントの場合、白いレースのカーテンへ白いプリントで織り柄のように見えるカーテンもあります。
織り柄なら剥がれる事はなく、縫製糸が切れても縫い直していけば末永く使えますが、プリントは剥がれてしまいます。
プリントが剥がれてしまうと一部分のみ柄が消失した状態になるため使う事が出来なくなります。
薄い綿、麻など天然繊維の場合、長年吊るしてあるカーテンは生地の性が抜けるため洗うだけで破れてしまう事があります。
このブログで紹介してる事例って、普通のクリーニング店ではできない、断られている事例も数多くあります。
一般的に見て、現状復帰できない状態のモノ、特に色が抜けたり褪せたりしている服は商品としての価値は見てくれないため法律基準に則った保証額って限りなくゼロに近い金額しか出てこないんです。
だから、リスクがかかる作業をお受けする場合、弁償等、保証はできないけど試してみる事は出来ます、とお伝えし、お客様の判断にお任せします。
できる事しか出来ませんので・・・素材自体に寿命が来ていたらどうしようもないんです。
95%以上修復はできていますが、数字ではなくどんな状態であれ、お客様にとっては大切な1着です。
リスクがかかる作業はお客様にご理解いただくことが何より大切なんです。