

前回、美容室様からご依頼のあったヘアカラーのシミ抜きを紹介させて頂きました。
今回も同じく美容室様から染め粉(ヘアダイ)が付いてしまったとのご相談です。
ヘアダイが付着してすぐにシミ抜きで依頼したとの事でしたが、
ほとんど変わらずそのままの状態で帰ってきてしまったとの事。
良くご利用して頂くお客様のお洋服で、実はこのウールカーディガンはセーターとアンサンブルとの事。
もうアンサンブルで弁償するしかないかと諦めかけていた時、当店の事を知ったとの事でご相談下さいました。
弁償したくない、と言うのではなく、同じ服はもう売られていないためできればシミを取りお返ししたいと何軒も相談したりしながら・・・当店へ持って来て下さった時には2ヶ月以上時間が経っていました。
ヘアカラーとヘアダイだと、ヘアカラーの方が比較的取れやすいんです。
中の成分の違いによる物だと思いますが、ヘアカラーは化粧品、ヘアダイは医薬部外品に属する物です。
ヘアカラーは染まりも弱く洗髪していくと少しずつ落ちていきますが
ヘアダイで染められた髪は洗髪しても色落ちはほとんどしません。
ヘアカラー、ヘアダイとも毛を染めるために作られている物なのでウール製品に付くとかなり取れにくく、今回はクリーニングで熱処理をされてしまった事、時間がかなり経ってしまっていたと言うこともありかなりしっかりと定着していて服の色が抜けてしまうまでシミ抜きをしていきましたが完全には取り切れませんでした。
そこで薄く残ってしまったヘアダイの色を染色で元の色に近づくよう修正をかけながら直して行きました。


シミ抜き、色補正後です。
シミの周りの色が白く抜けてしまうまでシミ抜きをしていきました。
右画像はかなりアップで撮っていますので残ったシミ、染色した違和感が見えていますが、少し離れると左画像のようにほとんどわからないレベルです。
完全にシミが取り切れず染色して目立たなくしていく場合、服の色よりシミを薄くできないと染色による修正ができないんです。
今回シミは服より多少薄くなった程度までしか取れなかったため、色が抜けてしまったシミの周りを染色し、シミの部分は周りの色と同系になるよう色補正し修復していきました。
シミが取り切れない場合、完全に色を合わせるのは難しいため、
少し離れて見た時に違和感があまり出ないよう色を合わせていきます。
色を入れすぎて本体より少しでも色が濃くなってしまうとシミに見えてしまうため加減が難しい・・・
少し色を入れ、乾かし、少し離れて色合いを見てまた色を入れて・・・っと修正をしていきます。
お客様ご自身が付けてしまった物なら納得していただけるレベルにできていると思います。
後はお客様が見られた時どう思われるかだけが心配でしたが・・・
お渡し見た瞬間に「あっ、取れたじゃない!」っと言ってくださったとの事でした^^
無事、お客様にお渡しでき、美容室様にも喜んでいただけました!
少し前、地元のテレビ放映でこうした色修正は綿素材しか出来なく顔料で直していく、
っとあるお店の店主がTVで紹介されたと聞きました。
実際に色修正をやっているお店ではそんな事はありません!
教えてくれた仲間が放送を見て教えてくれかなりご立腹の様子でしたが・・・
色修正は綿素材しかできなく顔料で修正する、っというのは「そのお店は」、と言う事であって、
ウールでもシルクでも革でも色修正はできます。
元々色修正は和服(シルク)を色修正して直す技術を服でも同じようにと取り入れられたものなので、
綿しかできないなんてありえないんです。
色修正は染色です。
色は赤、青、黄色、の3色から作られていますので、その中の一部の色が抜けると違う色に変化します。
例えば黒い服が赤っぽくなった場合、青系の色が主に抜けているため赤っぽく変化したと言う事になりますので、抜けた青系の色を補い元の色に近づけていきます。
もちろん、青だけが抜けているわけではありませんので色合いを見て直しながら足りない色を補色していきます。
抜けた色を補って元の色に直して(正して)いくので、この染色を色補正と言います。
今回の場合は抜けた色を染色、シミの色を染色により同系の色へ補正するという作業を行っています。
綿には綿、ウールにはウールようの染料があります。
染料にも水性、油性とあり顔料にも水性、油性とあります。
染料とは繊維に浸透し定着する物で染料単体で染まる物、
顔料とは色の付いた粒子を繊維の上に乗せバインダー(接着剤のような物)で貼り付けていく物です。
染料は透明感があるため染色していくと色が混色され、顔料は色の粒子を貼り付けていく物なので透明感がなく重ねて行くと下の色が消え乗せた色そのものの色になっていきます。
顔料をいきなり使う事はあまりないのですが、また顔料による修復事例なども紹介させて頂きます。
そのお店がどこまでの技量があるか知りませんが、綿のみとか顔料で、とか・・・
その言葉を信じてしまったら直せる服も諦めるしかなくなってしまいます。
色補正は繊維の状態、色抜けの状態に合わせて染料、顔料を選び染色していきます。
そのお店の仕事は、と言う事で放送されるのと「色修正は」、と放送されるのとではまったく違います。
少なくても「私は」、とか「私の店では綿素材のみ色修正ができ顔料を使って直していきます」
っとしてほしかったなぁと思いました。
◆◇◆◇◆◇ 紹介している画像は、同じような状態でお悩みの方の
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◇◆◇◆◇◆ 参考になります様に独断で掲載させて頂いております
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◆◇◆◇◆◇ 掲載に関して不都合な事がございましたら
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◇◆◇◆◇◆ お手数ですが
youyuu@or.tv までご連絡願います
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