【【【年末年始のお休み~新年からの営業時間変更のお知らせ】】】
2024年12月27日(金)まで 通常営業(朝9時~夕方6時)  ※日曜定休
2024年12月28日(土) 午前中のみ営業
2024年12月28日(土) 午後1時 ~2025年1月5日(日)まで休業
2025年1月6日(月)より 営業(朝9時~夕方5時)
 ※2025年より 閉店時間を夕方5時とさせて頂きます。


【洗い指定以外の工程に伴う保証について】

復元洗い等、洗い指定以外の工程を含む処理についてはクリーニングの保証対象外となります。
生地が耐え切れず溶けてしまったり、直せないほど変形してしまう等、
想定外の不具合が出てしまった場合は代金は頂かずご返品にはさせて頂いていますが、
弁償等の保証は一切できません。 それぞれ詳しく説明させて頂きますのでご了承願います。

   平均使用年数表はこちら   保証割合表はこちら

アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し

アクアスキュータムのコート^^
レナウンから出てる高級ブランドですね♪
かなり質がいいシルクウールのコートです。

お客様がおっしゃるには
「袖口がなんだか変になっちゃった・・・アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し」との事。

買ってから初めてクリーニングに出し、帰ってきたままの状
態と言う事でした。

一目でわかるほど表生地が縮んでる・・・それもかなり・・・。
まず、ハンガーにかけて一番縮みが出ている背中を
お客様にお見せすると・・・
「えっ・・・?どうしてこんな形になってるんですか・・・アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直しとびっくり・・・。

袖も縮んでいます、それ以上に背中がかなり
変形しながら縮んでいるのです。

背中部分は縫い目がなく、大きな一枚の生地で
縫製されています。
面積が広い分、縮みと変形もひどく出てしまうのです。

お客様にも良くわかるように裏返しにして見せると・・・


こんな状態icon07
斜めに見える線がアイロンで押さえられてた線です。

裏地を適当に折り曲げ、あまった生地を適当に折り曲げられ・・・
見せながら説明するとお客様無言・・・アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し

購入額は聞きませんでしたが、おそらく
10万円以上するのでは・・・?
まだ数回しか着てないそうで、汚れる前にクリーニングに
出したそうです。


「個人店に出したのならクレームで持って行かれた方がいいのでは?」とお話すると・・・
以前クレームで持っていった時に
「洗濯表示通り洗ってるからこちらに落ち度はない、メーカーの責任!」
「こんな素材の服は買っちゃぁダメでしょ!!」等と言われ、クレームとして受け付けてもらえない
どころかとても嫌な思いをされたようで・・・
「できたらおたくで直していただきたいのですが・・・」との事。

「直せますが、全部が縮んでいるので金額がかなりかかってしまいます」とお答えしました。
それでも、「もう持って行って嫌な思いするのは嫌なのでお願いします」という事になりました。

これ・・・かなり手間がかかります・・・
裏地は縮んでいないので、裏地にあわせて表生地を形整えながら伸ばしていくのです。
途中ハンガーにかけて形を確認しながらの作業・・・。

クレームで持っていったら?とは言ったものの、おそらくこれを直すことはできないでしょう。
直す事ができる技術があれば、この生地を縮ませるような洗い方はしないはずですから・・・。

一番困っているのはやっぱりお客様。修正できなければ着る事もできません。
たった数回着ただけでもう着れないなんて怒るに怒りきれませんね・・・アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し

受けたからにはしっかり修正してあげなければ!



#しみ抜き
#アクアスキュータムクリーニング
#縮み型崩れ直し
#しみぬきゆうゆう


今回は縮みがひどく、おそらく4~5センチ位は縮んでいるでしょう。
さらに背中部分は生地が斜行(斜めにゆがむ事)しています。

これは洗いで縮んだのではなく、乾燥機で縮んでいます
洗うだけでも機械力をかけすぎると縮みが出たりしますが、ここまで縮む事はまずありません。

デリケートな素材をタンブラー乾燥

させると温度にもよりますが

かなり縮みが出てしまいます。


今回は、まず元の折り目をアイロンでかけなおして、それを目安に伸ばしていきます。
裏地と表地のバランスを見ながら蒸気で蒸しながら伸ばします。


バランスよく生地を伸ばし、裏地も元の形に整えて
                     仕上げるとこうなります。→

裏地は重なるように折り返されていて”まち”が作られています。

3番目に載せた写真はこの”まち”を無視したため裏生地が余り、
適当に処理されてしまっています。

綺麗にアイロンで押さえ、折り返してあげればこのように
なりよく綺麗に収まります。

アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し

仕上げ後の画像です。
袖の画像は載せませんでしたが、背中部分とほぼ同じ状態でした。

袖、背中、前立てとも、表生地を伸ばし、裏地の形を修正し
ほぼ元通りの形に直しました。

縮み以外に変形も出ていたのでめちゃくちゃ時間がかかりましたicon20icon20

ここまで縮んだ原因としてタンブラー乾燥と乾燥温度
そしてそれ以外にもう一つ考えられるものがあります。

それは生地を縫製する前段階の前処理

生地は裁断、縫製される前に湯通しと言う処理をします。
着たり、洗ったりしても変形や縮みが出ないよう、先に大量の蒸気等で蒸し、処理するのです。
縮むものはそこで縮みます。

蒸気で蒸して縮んだ後なら、着たり洗ったりしても縮みが出ない、
出てもわずかな縮で済むのです。

最近、この処理をされていないだろうと思われる服が多々あります。
コスト削減のためなのか・・・高級ブランド品にも多く見られますicon19

ただ、これは見た目では判断できません。ここが難しいところです・・・

高級ブランド品で高額な服だから高品質icon22高級素材icon05と思われている方もたくさんいらっしゃると思いますが・・・

残念ながら金額と品質、素材は必ずしも比例しては行かないのです。
デザイン重視のインポートブランドは日本人には不向きな素材を使われてる事も多いのです。

染色の堅牢度(色落ち度)、その染め粉の品質、縫製前の前処理など、
見た目ではわからない事ってたくさんあります。

実際、シミ抜きする時もそうですが、
わからない部分は実際にやってみなければわかりません。

シミ抜きで色落ちするもの、しないものもおよそ見当は付きますが、
ハッキリした事はやってみないとわからないのです。

今回のコートも一ついえることは・・・
シルクウールのこの素材、乾燥機にかけてはいけない・・・と言う事です。

素材を見て触って、表示を確認すれ、きちんとしたお店なら乾燥機にはかけないと思います。
アクアスキュータムクリーニング 型崩れ直し乾燥室という設備がなくても自然乾燥はできます。
ハンガーに吊るして1~2日干すだけです。
この手間と乾燥させる時間がかかるのでどうしても割増料金になると思います。

ブランド品でもクリーニングは安い方がいい!

・・・そう思われる方は・・・縮みはある程度覚悟して出す事です・・・。




 
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