購入した時から出ている不具合~メーカーで保証してくれるケース~

You友 大友 眞吾

2016年11月08日 13:14



おしゃれ工房you友(ゆうゆう) 大友眞吾です。

ここ最近、お客様からのご相談でこんなことがありました。

昨年購入して着ずにしまっておいたカーディガンの上に白いセーターを畳んで置きしまってあったのを着ようと出してみたら、白いセーターにカーディガンのボタンの色が移っていたと言うご相談。

もう一軒は購入して2回クリーニングに出したスーツの型崩れの不具合。

この画像のセーターはお客様ご自身が気がついていなかったのですが、変色が出ている・・・
購入して初めての洗いで持ってこられたカシミヤセーターです。

まずカーディガンのボタンの色移りはシミ抜きテスト段階でかなり薄くなる。
お客様にお見せして見積金額を出した所、まだ一回も着ていないと・・・

よく購入するお店ということでしたので、当店ではしみ抜きをせず、
まずは購入店からメーカー元へ相談してみることをオススメさせて頂きました。

こんな場合、購入店でもメーカー元でもそんなクレームは一件もないって言われると思いますとアドバイス。お店もメーカー元もこんな事故が起きているなんて予想もしていないはず。お店にとって信用問題になるから相談することでお店も助かるんですよとアドバイスさせて頂きました。


スーツの型崩れはかなり遠方の方からお電話でご相談をお受けしました。
珍しいパターンで、今までクリーニングに依頼していても問題なかったが、このスーツだけ不具合がでてしまったという感じのご相談で、クリーニング店へのクレームではなく購入店へクレームと言うか説明に納得できない!って事で当店へお電話を。

年に2回もクリーニングしたとか、表生地にモヘアが使われているのに温度調節を間違えたんでは?だから芯地が縮んだ、とか・・・どんな説明なんだろ?って思いながら聞いていましたがあまりにもお粗末な説明だから・・・納得できませんよね(汗)

品質表示は法律で定められた保証書、表生地と芯地、芯地や表生地が縮んだ時の状態説明など納得していただけました。まぁ、おそらくは仕立て通りに仕上げれば綺麗に治まると思いましたので、送られてこないかと思いますが、もし届いたらご紹介しますね。

色々なクレームの中で、クリーニング以前に出ている、新品状態からの不具合って事もあるんです。
という事で前置きが長くなりましたが・・・今回はそんな事例とお話を書いて行きたいと思います。

画像左側は購入時、こんな状態でたたまれていると思います。
タートル部分の下を見てみると(画像右)パッと見て色が抜けているって気が付きましたがお客様は気づいていませんでした。

画像はよく見える角度で撮っていますので実際には簿妙な抜けで、一部の色が抜けているため色が黄色っぽくなっています。この変化は色抜けってお客様にはわからないこと多いんです。

という事でよく分かるアップ画像とその他の事例、今回の対処法を説明していきますね。
お客様にはとても喜んで頂きました^^



クリーニングに出す前より、受け取った後の確認をされる方が多いと思います。
この事例は、気が付かずに洗ってしまったら・・・

購入して間もないということもあり下手すると弁償というクレームに発展する可能性が大きい・・・
お客様からすると購入した新品だから何の問題もない、と言うのが当たり前ですね。

でも、このカシミヤセーターは購入したときからおそらく色が抜けていたんです。
青みが何らかの影響で抜け黄色味が強くなったか、染める前段階で青、赤系が染まりにくい何か原因があったか・・・

例えば紺色の場合、青みが主に抜けていくと赤っぽいくなり、青の次に抜けやすい赤も抜けると黄色っぽくなります。
色は同時に抜けていくのではなく抜けやすい順番で抜けていくので色自体が別の色になっていきます。

画像を見ると表、背中側の首下部分両面抜けていますので、クリーニングする前に購入店へ一度相談をすれば取り替えてくれるか、同額程度の品と交換してくれるかもしれないですよ、とアドバイス。

相談の仕方もアドバイスさせて頂き、お客様はお店へ持っていき取り替えてもらえたと喜んでいました。
そして、新品でもこういうことあるんだねっと。

構造上、洗いに耐えられない服もあれば、洗い指定通りに洗っても出てしまう不具合もあります。
買った服を着て白いバックを持ったらバックが染まってしまったとか、下着に色が移ったとか、浴衣を着て雨に降られ濡れたら色が滲んだ等など・・・これらも新品時からの不具合に相当します。

日本の法律上、他のモノに色移りしたり雨ぬ濡れた程度で色が滲んだりするものは売ってはいけない、とあります。でも実際には表示通りに洗って不具合が出た場合とか、お客様ご自身の失敗とするためクレームになることはあまりありませんね。

当店へ相談される場合だと、こんな場合はまずメーカー元へ相談をお勧めし、
対応してくれない場合は当店でって感じでご説明しています。

例えば

洗い指定通りに洗って白い花が染まってしまった浴衣事例

家庭洗い失敗??

雨に濡れたら色が滲んでしまったスカート事例

色滲み取り

上記2点は購入してから月日が経ってしまいもう持って行きにくいから・・・と言う事で当店で復元洗をさせて頂きましたが、この2点もはっきり言って新品時の不具合と言うか、製造段階での染色の不具合です。

浴衣の同じようなご相談は結構あり、お店で保証してくれるケースがほとんど。
実際、お店側も雨に濡れたり、浴衣なので水洗いして色が滲むような商品を売っているってことに気がついていないんです。

クリーニング店は例えばこうした浴衣を水洗いする場合、フィックス処理と言って色止め加工をして洗います。

本来ならソーピング(過剰に乗っている染料を洗い流すこと)、フィックス処理(染料と繊維を科学的に結合させること)は製造段階でやらなければいけないこと。この作業が甘かったりされていなかったりするために起こる事故なんです。

クリーニング店は製造段階で省かれてしまった事を予測し、製品化されたものでも事故が起きないように加工をして洗っているんです。

一昔前は、アパレル関係の方から「クリーニング店の言うことなんか」って感じで言われてたりしました。
まぁ、何ていうか・・・そんな時代もあったなって思ったりします。

でも今、勉強しながら頑張ってるクリーニング店にそんな事は絶対に言えないでしょう。

繊維の特性を知り、綺麗にするための洗い方法、科学的なシミ抜き、色修正はもちろんの事、繊維の染めから織、地直しや目詰め処理、裁断、縫製、生地への加工方法までと、繊維を扱う仕事でここまでのスキルを身につけているのはクリーニング店だけでしょう。

当店でも作り、仕立て、染め、皮革など、繊維に関することならどんなことでもほぼお答えできるスキルは持っています。

服として製品化された状態でも、不具合が出そうなものは予測しテスト、不具合が出ないように必要な加工を入れて洗う。
洗い表示指定通りでは不具合が出てしまう物でも出ないように洗っているんです。

そして、お客様からお預かりするブランドを見て、ここのブランドは・・・
って品質のアドバイスが出来るのもクリーニング店だけなんです。

新品時から出ている不具合、あまりにも無理がある作り、高額品なのにとても寿命が短い服、中にはクリーニング師が法的に定められている義務処理をすることで取れてしまうような加工も最近ではよく見かけています。

新品時からの不具合でメーカが対応してくれる場合、お預かりしませんので画像などは図ったのですが、今回のカシミヤセーターのお客様はよくご利用していただいていましたので、画像だけ撮らして頂きました。

新品時からの不具合事例はあまり聞かないので、この機会のご紹介させて頂きました。

あ、店頭にある畳んである服を購入する場合、一番上ではなく少し下から、購入前には広げて確認をするといいですよ!っとお客様にはアドバイスしています^^


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