溶けちゃいます・・・

You友 大友 眞吾

2006年10月21日 02:51

今回はシミ抜きと言うより・・・素材のお話^^
アセテートって素材を知ってる?
実はこの素材、ちょっと厄介なんですよ^^;

写真の服も、ウールにアセテートが混紡された物。
アセテート100%の服ってあまり見かけませんが・・・
このアセテート・・・実は酸にめちゃくちゃ弱いんです。
生地自体もめちゃくちゃ弱く強度がないんです、この素材・・・。

どれくらい弱いかっていうと・・・
例えばお酢・・・調理で使われるお酢です。
調理中にこれが服に付くと、シミになったように見えるのですが・・・実は繊維が酸で溶けているのです。
よくわからないと思いますのでちょっと説明しますね^^

このアセテートって素材。
木材の中に含まれるセルロース(繊維素繊維)に酢酸を反応させて作られる繊維なんです。
セルロースに酢酸を溶かして酢酸セルロースと言う物を作り、それを糸にした物がアセテート。

っと・・・説明をすればするほど長くなりよくわからなくなってきそうなので・・・

まぁ・・・早い話が・・・
酢酸と言う酸とセルロースから作られてる素材だから酸に弱いんです!


シミ抜き剤のほとんどはアルカリ性か酸性^^
繊維によってアルカリと酸性を使い分けていくわけですが、
シミ抜き剤を使用したときに乾いても服に残留してしまう薬品の場合は中和をしなくてはいけません。

アルカリ剤を使えば当然酸で中和するわけで・・・(;°°)ウッ!化学の世界(笑)

酸性のシミ抜き剤でないと除去できないシミがアセテートが混紡されている服についた場合
アセテート部分だけが溶けちゃうわけです

今回のこのシミは綺麗に取る事ができましたが
アセテートという素材は
酸に弱くお酢が付いても溶けちゃうかもしれない素材
アセテートの割合が高ければ高いほど
もろく、シミ抜きもできないかもしれないということです。

そのアセテートをもう少し酸に強く改良されたのが
トリアセテートという素材。

この素材は結構使い勝手がよく、しわもあまりできず、
水洗いもでき、シミも取れやすい!
結構色んな服に混紡されてたりします。

服を買われる時には表示を確認することをお勧めします♪
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