【洗い指定以外の工程に伴う保証について】

復元洗い等、洗い指定以外の工程を含む処理についてはクリーニングの保証対象外となります。
生地が耐え切れず溶けてしまったり、直せないほど変形してしまう等、
想定外の不具合が出てしまった場合は代金は頂かずご返品にはさせて頂いていますが、
弁償等の保証は一切できません。 それぞれ詳しく説明させて頂きますのでご了承願います。

   平均使用年数表はこちら   保証割合表はこちら

モンクレールダウンコート ファンデーション汚れ しわ伸ばし

モンクレールダウンコート ファンデーション汚れ しわ伸ばし

モンクレールダウンコート参考価格(2021年3月現在・税抜き)


ベスト             8500円
ショート丈・ハーフコート    10000円
ひざ下ロング丈        12000円

ダウンすべての製品はボンディング、コーティングなど樹脂(接着剤)を使った加工がされています。

これらの加工は空気中の水分で溶け出し表生地に滲み出てシミを作ったりひび割れたり剥がれてきたりします。

ボンディング、コーティングの染み出しや剥がれなど劣化は使っていなくても時間とともに起きる経時劣化という現象です。

この劣化現象はクリーニング賠償基準では平均使用年数2年程度とされている加工となります。

国の気候(気温や湿気)によ寿命が左右される加工なので、10年経っても劣化が起き無いものもあります。

今回のモンクレールコート参考価格  12000円
ファンデーションのシミ抜き、全体手仕上げ


モンクレールダウンコート ファンデーション汚れ しわ伸ばし

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

今回は妹?姉??からもらったというモンクレールダウンコートです。

今までにも、おばあちゃんから譲ってもらったシャネルバック、オーダー仕立てのカシミアコート、もう汚れてきれいにならないからともらったエルメスエブリンバック・・・etc...

綺麗になったバックや服を頂いた方に見せ、今度はその方から依頼されたりなど、私にとっても思い出となっている依頼品がたくさんあります。

「もっと早く知っていれば捨てなかったガーン
「クリーニング店でこんな事まで出来るとは思わなかった!びっくり」等とたくさんのお客様から言って頂きました。

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羽毛は私自身にとってとても思い入れのある素材。

お客様からのご相談から疑問が生まれ、調べることで素材をよく知ることができ、解決策を考える事ができる。

ダウンは調べている時、羽毛協会の方からとても詳しく丁寧に色々と教えていただけ、実際に羽毛を加工している工場長を紹介していただけ、とてもいい勉強になりました。

いい勉強になったのと同時に・・・

「羽毛の嫌な匂いの原因はドライクリーニングに原因がある」
「羽毛が膨らまなくなる原因もドライクリーニングにあるんです」
 という言葉もあり、腹が立つと同時に新しいドライクリーニング方法が閃き奮起する事ができました。

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一般の方にはあまり馴染みはないだろうけど、経営革新も取得。

申請しようと思った方法は10位あったんですが、その中の2つを取得したんです。

また当店独自の新しい方法で経営革新取得しよう、というか担当の方からやろうよ!って誘われています(笑)

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ダウン製品は水洗いするのが一番!ってここ10年くらいかな・・・言われ始めたのは。

水洗いすることが技術!のような宣伝は今でもよく見るけど、私的にはどうなんだろ?って。

この服を、この汚れを落とす最善な洗い方をしていく事が技術なんじゃないかなって思うんです。

例えばこのダウン、かなり広範囲にファンデーションが付いています。

化粧品って油脂系の汚れだから水洗いではまったく落ちないんですね。襟汚れとか手首の汚れも皮脂が付き、その皮脂が接着剤のようになってチリやホコリ等が貼り付き真っ黒になる・・・

もちろん一手間かけてしみ抜きして洗えば落ちるけどただ普通に洗うだけでは落ちないので、ダウンはクリーニングに出しても綺麗にならない、襟汚れすら落ちないって言われる事が多かったりするんです。

「ダウン製品はアイロンをかけたらぺちゃんこになるのでシワは伸ばせない」と、相談に来られたお客様が言っていましたが、そんな事はありません。

ということで今回はモンクレールダウンファンデーションの汚れ落としと、シワシワになってる表面の修復というかシワ伸ばしです。

このダウンがもう綺麗にならないと思って譲ったのであれば・・・とても悔しがる・・・かな?(笑)

今回のこのモンクレールダウンコート、とても高額品。

20~30万位のダウンコートってほかのブランドでも結構あります。

という事で、仕上がり画像とともに、羽毛製品の特長とかクリーニング店が思う大切なことを。

モンクレールダウンコート ファンデーション汚れ しわ伸ばし

羽毛は生きている時の油分が残されていて、その油分がなくなると広がらなくなってしまうんです。

でも油分を多く残しておくと、生臭いような羽毛独特の獣臭のようなニオイが強く出てきてしまうんです。

ドライクリーニングは油分を落とすクリーニングになるため、羽毛協会からは羽毛を脱脂してしまうから広がらなくなり羽毛が駄目になる、という説明をされました。

ドライクリーニングは1~2回が限度でそれ以降は膨らまなくなり傷んでしまう、とのこと。

だから、水洗いが一番・・・って、そんなことはないぞ、ということで何度ドライクリーニングしても羽毛が綺麗に膨らむ新しい方法を考え経営革新を取得したんです。

羽毛は私にとってクリーニングという仕事を色んな意味で見直す機会をくれ、転機にもなった思い入れ深い素材です。

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もちろん水洗いもできます。問題を解決するための洗い方法を選択できるのも当店の強みです。

次回は水洗いを載せようかな・・・(笑)

ドライクリーニングに何度かだし羽毛が膨らまなくなった状態でも、羽毛が傷みきっていなければ、まだ生き残っている羽毛を復活させることもできます。



こちらは衿元に付いているブランドロゴですが、この部分の汚れって誰もが気になるんじゃないかな。

ブランド品はこの名前が欲しくて購入していますから、ブランド品として受けたお洋服は全品このロゴはしみ抜きしています。

ブランド品はこのロゴってとても大切じゃないかなって思います。このブランドが欲しくて購入しているんだから・・・

当店的には、とても大事な部分だと思っています^^

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羽毛製品でもう一つ、最も重要ってことがあります。

例えばお客様からよくお聞きするのが、とてもいい羽毛を使っているから、一生モノですって進められる言葉。

はっきり言って、羽毛はちゃんとメンテナンスができていれば一生モノは間違いないかなって思いますが・・・

中の羽毛は大丈夫でも回りの生地や加工が駄目になるんです。

一応書いておくと羽毛製品はボンディング加工とかコーティング加工(以下樹脂加工とします)が必ずされていて、この加工はクリーニング賠償基準表からみると平均使用年数が2年とされています。

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この樹脂加工はドライ溶剤のほうが溶け出しやすく寿命が早くなる・・・って言われたりしています。

これも時代の流れかな・・・日本で主流となっているドライクリーニングは石油系ドライというクリーニングです。

石油系溶剤で洗浄するのですが、この溶剤は溶解力も低く洗浄力もかなり低い。

クリーニングする和、洋服の中でも一番デリケートな洗い方を要求されるのが和服なんです。

その和服を洗えるドライクリーニングが石油系ドライクリーニングなんです。

例えば、和服って金粉や銀粉が貼り付けられたりしていますが、これらも落とすことなく洗えるんです。

もちろん、色落ちもさせることなく、風合いや質感も変えることなく和服も洗えるクリーニングなんです。

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前回「JOTT」のダウンコートの臭い取りは、ドライクリーニング不可は受けないとしていますが・・・

当店は和服もそのまま洗えるドライクリーニングだからです。

ドライ溶剤にも入れる洗剤があり、洗剤により洗浄力もかなり上がります。

家庭だとただの水で洗う、エマールで洗う、アルカリ洗剤で洗う、漂白剤も入れる、で洗浄力に違いが出るのと同じです。

当店のドライクリーニングは石油系ドライそのものの洗浄力だから、水だけで洗っているのと同じってことになるかな(汗)

じゃぁ、綺麗にならないか?ってこのブログで1000件以上の事例紹介しているから見て頂ければわかりますね^^

仕上げ風景は今回撮っていません。撮るのってけっこう大変なんですよね(汗)

でも仕上がりの表面見て頂ければきれいにシワが伸びているのがわかると思います。

実際、仕上げ前と後では、まったく別物になっていましたから。

機械仕上げでは絶対にシワもきれいに伸ばす仕上げはできないんです。

細かな部分までアイロン手仕上げで伸ばしています。仕上げ風景見ると、これが手仕上げ!って思われるんじゃないかな(笑)

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よく聞かれることの一つですが、あまり着ていない服だけどクリーニングに出したほうがいい??って質問。

デリケート素材や高額品になると依頼するお店によるんだけど・・・

着れば衿や袖口など皮脂がつきますし汗がつきます。

でもこれだけじゃなく外歩けば排気ガスも目に見えない状態で付着しています。排気ガスは油性系汚れだから、この油性汚れが接着剤の役割となりチリやほこりなどが貼りつきます。

油性汚れだから水洗いではとても落ちにくい汚れです。

ドライクリーニングは油性汚れを落とすクリーニングなので、排気ガスの汚れとともに貼りついた汚れも落とすことができるんです。

汚れは酸化物といって、空気中の酸素に触れることで酸化され黄ばんだりなど変色を作るんです。

汚れが付着している部分としていない部分とでは酸化する速度が変わるため、汚れが付着している部分のほうが早く黄ばんだりします。

洗うと傷むってよく言われるけど、先日お客様の話を聞いて思ったのは、家庭で洗うのと同じように考えているのかな?って事。

ドライクリーニングは水を使わない洗浄方法なので服の質感や風合いを損なうことなく洗うことができるんです。

水洗いほどの変化は出ることがないんです。←ココ重要

ただし、デリケート素材、高級服は信頼できるお店へ・・・不具合が出る服って大体決まっていますから。


酸化の話をしたのも最後にもう一つ・・・

熱をかけると酸化は一気に加速します。
例えば子供の体操服とか洗って乾燥機に入れると一気に黄ばみが進み・・・

私の子供だけ体操服が黄色い・・・ってなったりするんです。これは汚れが落ちきっていないためです。

また浸け置き漂白方法などわかりやすくまとめて投稿しようと思っていますが・・・

とりあえず、乾燥機使っている家庭で体操服が黄ばんでる・・・って方は、体操服だけハンガーで干し自然乾燥させて見てください。

自然乾燥させることで酸化が抑えられ、黄ばむ速度も下がるため白さが維持できると思います。






 
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