カナダグースダウンクリーニング参考価格(2018年2月現在・税抜き)
ハーフコート 7000円~
羽毛ふっくら加工・抗菌防虫防カビ加工・衿、袖口の黒ずみ除去まで。取り外しできない毛皮付きなどデザイン、丈の長さなどにより金額が変わります。取り外せる毛皮は別料金になります。
羽毛の臭い取りは+2000円~
羽毛の羽軸に残されている生きている時の油分をできる限り除去し、無臭の油分を入れていきます。取り外しできない皮革、毛皮が付いている場合、臭い取りができない場合があります。ドライクリーニング不可の場合、臭い取りはお受けできません。
おしゃれ工房you友 大友眞吾です。
カナダグースのご依頼が昨年からとても多くなりました。羽毛のニオイが強い服が多かったのかな。
臭い取りの場合、ドライクリーニングができない指定の服はお受けできませんので、品質表示を見て洗い指定を確認してください。
画像は見て頂きたい洗い指定表示です。一番左に見える〇の中の「P」がドライマークになります。
左からドライクリーニングが石油系、テトラクロロエチレンどちらでも可、上側はPのマークしたに一本線が入っていますが、これは弱く洗えという事です。下は普通に洗ってOK・・・指定が違うじゃん・・・
でも、ダウン製品でP指定はないかな・・・普通は〇の中にF(石油系ドライ指定)になるはずです。テトラクロロエチレンは石油系と比べ溶解力がとても強く石油系と比べ物にならないくらい脱脂します。
表生地も綿の場合、一気に色が褪せてしまったりしますので注意が必要。
2番目は水洗いマークですが、水洗いは不可、三角形は漂白剤指定ですが何も表記がないので塩素系も酸素系も使用不可って事になります。
その横は乾燥機に使用不可。最後はアイロン掛けちゃダメ・・・
ペケマークばかりですが・・・
ブランド品は高額なので羽毛が膨らまなくなるって不安な方もかなり多くいらっしゃいます。クリーニングに依頼しても綺麗にならないじゃん!って声もよくお聞きしますので・・・
ダウンクリーニングと表示についてご説明してみたいと思います^^
ダウン製品は作られ方が少し特殊な構造になっています。
羽毛が飛び出してこないようプルーフ加工された特殊な生地に包んで服の中に入れられるとか、通風性を遮断するためにコーティングやボンディング加工、ちょっと特殊な縫製方法など色んな技術を駆使して作られています。
でも、最近のダウン製品はもっと軽く、暖かく、金額も抑えてって作るメーカーも多くなり、手ごろな価格で誰でも着られるダウン製品が出てきました。
もちろん、今でもしっかりとした作り方をしているダウン製品もありますが、昔同様、高額ですね。
手ごろな価格のダウンって言えばやはりユニクロ。
ウルトラダウンから、最近はシームレス(縫い目のない)ダウン。
カッコよくて軽くて手ごろで暖かいから愛用されている方ってとても多いですね。
そこで、持っている方は品質表示確認してみてください。
ユニクロのダウン製品って3年程度で寿命がきますってちゃんと書かれているんです。
これは羽毛がダメになるとかじゃなく、服を作る時に使う加工剤に寿命が来るですね。
最近流行りのシームレスは表側から見ると縫い目がありませんが普通のダウンって縫い目があります。
内側に入れられてるダウンが偏ったりしないよう縫い分けているわけですが、シームレスの場合は服の内側と内側を接着で貼り付け羽毛が偏らないようにしているんです。
縫い目のあるダウン製品の縫い目部分を縫わずに内側で接着してるって事です。
接着剤というのは時間とともに必ず劣化していくから、劣化が進むと剥がれてしまうんです。
どんな服でもこの劣化は避けられないのですが、記されている服ってユニクロ以外ないんじゃないかな。
シームレスじゃなくてもダウン製品には劣化する材料が必ず使われていて、使う材料により寿命の長さは変わります。高額品でも3年程度で寿命が来てしまう服もあります。
服って水洗い不可となっている服でも洗い方次第で水洗いできる服はたくさんありますが、ドライクリーニング不可となっている服はドライクリーニングができないんです。
ドライクリーニングは臭いのない灯油と同じようなモノで水を一切使わないで洗うクリーニング方法です。
ドライクリーニングに対応していない接着剤などが使われているとドライクリーニングすると、一度で溶けて剥がれたり溶けてシミを作ったりしてしまうんです。
ドライクリーニングは水を使わない分、質感や風合い変化が出にくく、油性系の汚れを落とすことに特化しています。
普段でもよく付く食べこぼしや着ているだけで吸い込む排気ガスなどの汚れ除去に最適な洗いはドライクリーニングなんです。
ドライクリーニング不可の服に大量の油シミやファンヒーターなど給油時に灯油などこぼしてしまうと取ってくれるお店を探すのが大変。
長く綺麗に着たい服は、ドライクリーニングと水洗い両方できる服を選ぶとかなりの汚れまで除去できます。
ドライクリーニングは油分を良く取るため羽毛だけじゃなくカシミヤなども脱脂されてしまいます。
取る事はしても、入れることってあまりされないのがクリーニングですね。
油分が抜けてしまったら、入れてあげる事で質感や風合いを蘇らせることができます。
ダウンの場合、羽軸のオイル分が無くなってしまうと羽根が広がらなくなってしまうんです。
羽毛協会に問い合わせたところ、ドライクリーニングは1~2回が限度って言われています。
羽毛のニオイって着て温まると強く出てきます。
首元から出てくるのでかなりきついですね・・・
臭いを取る場合、生きてる時の油分が0.1%~0.5%程度残されています。0.1%ならほぼ無臭、0.5%残っているとニオイがかなり強く出てくるようです。
臭いの元となってる生きている時の油分を除去しない限り臭いが取れませんのでできる限り除去した後、完全脱脂してしまうと羽毛が広がりませんので無臭の油分を入れて仕上げていくのが当店のダウン臭い取り方法となります。
試行錯誤して確立した当店オリジナル臭い取り方法でです^^
通常のダウンクリーニングでも羽軸に油分を入れ、抗菌防虫・防カビ加工を施し、何度洗っても羽毛が綺麗に膨らむクリーニングをしています。
水洗い、ドライクリーニングとも、服の状態や素材に合わせて洗い分けています。
汚れを残しておいていい事はなく、汚し過ぎてしまうと綺麗にすることが難しくなったりします。
汚れが目立っていなくても洗って落としていく事で風合いや質感に変化を抑え綺麗に長く愛用できるようになります^^