【洗い指定以外の工程に伴う保証について】

復元洗い等、洗い指定以外の工程を含む処理についてはクリーニングの保証対象外となります。
生地が耐え切れず溶けてしまったり、直せないほど変形してしまう等、
想定外の不具合が出てしまった場合は代金は頂かずご返品にはさせて頂いていますが、
弁償等の保証は一切できません。 それぞれ詳しく説明させて頂きますのでご了承願います。

   平均使用年数表はこちら   保証割合表はこちら

ブランドコートクリーニング ~家庭洗いの基礎知識・洗剤と漂白剤の役割は?~

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今回のレリアン綿入りコート 復元洗い  計12000円(税抜き)

ドライクリーニングで油性系の汚れ、皮脂汚れを除去後、
水洗いにて水溶性の汚れ除去、洗いでは取れない変色など復元洗いで除去。

状態により手間、工程も変わり、金額も変わってきますので要お見積りとなります。

 
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おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

仕事が手一杯となってしまっており・・・ブログの更新がなかなか出来ずで・・・
久しぶりの更新となってしまいました(汗)

ブログは毎日たくさんの方からご訪問頂いており、本当に嬉しく、とても感謝しております!
当店でできる仕事をご紹介するだけではなく、お客様からよくお聞きされるご質問、疑問などもブログでご紹介させて頂き、少しでも面白く楽しい情報を出していこうと思いながら更新させて頂いております。

年内はほんと手一杯となってしまっており次の更新がいつになるか・・・出来る限り更新させて頂きたいと思います。


さて、今回はレリアン、白いコートですが汚れの蓄積がすごい状態。
白いダウンなどもそうですが、暖かくて軽くて着やすいので着過ぎてしまうって言うのもありますね。

食べこぼしなどシミを付けちゃった、というのとは違い、この着ながら少しずつ擦れ付く感じでついていく汚れはクリーニングに依頼しても洗うだけでは取れないんです。シーズンの終わりに毎回クリーニングに出していても取りきれない部分の汚れが蓄積していくため2~3年もすると薄汚れた感じになってしまうって・・・白い服をお持ちの方なら経験ある方多いのでは?

今は廃業された元クリーニング業を営んでいたお客様いらっしゃり、お届けした服を見て
「かなり手間かけて洗っているね」と言われました。そして

「汚れやシミって洗うだけで取れるもの、ほとんど無いもんね」とおっしゃっていました。

クリーニング店と家庭洗いの一番の違いは、ドライクリーニングができるかどうかです。
そのドライクリーニングでもお店によりいろいろと違いがあり、綺麗にする工夫ができるかどうかで洗い上がりも格段に変わってきます。

家庭洗いでも同じですよね。
エリや袖口が真っ黒になっていたら、ブラシが消したり染み抜きしたりしないと落ちずに残ってしまいますし、油汚れが付いたからと水洗いしても取れずにそのまま残ってしまいます。

という事で、このコートが綺麗になるのかどうかは次の画像を見て頂ければわかりますので・・・
「家庭洗い」について少し書いてみたいと思います^^


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白い服の仕上がりはお客様の予想をいつも超えているのか、見た瞬間にびっくりして下さいます(笑)
もちろん、落としきれないもの、素材により綺麗にできないものもありますが、
お受けする際にはご説明をさせて頂いております。

汚れ(シミ)は大きく分けて油に溶ける油性系、水に溶ける水性系、水にも油にも溶けない不溶性とあります。
家庭洗いで落とせるのは基本水洗いなので水溶性の汚れです。

油汚れに強い洗剤とかもありますが、基本洗濯機に入れて使う「洗剤」では落ちずに残ってしまいます。
だから、油汚れが付いたからと急いで家庭で洗ってもほとんど落ちない・・・
急いで石鹸等付けて揉み洗いしても取れない・・・結果もみ洗いした部分の色が白ける、落ちてしまった・・・

かなり多くの方が経験あることなのでは?と思います。

じゃぁ、どうしたら良いか?っと聞かれますが、当店のお客様には、確実に落としたかったら何もせず持ってきてくださいとお伝えします。すぐに処置しないと取れなくなると心配される方もいらっしゃいますが、シミ抜きができるお店なら、ほとんどのシミは1週間、10日と経ってしまっていても落とす事ができるんです。

食べこぼしのシミは例え10年経っていてもほとんどのものは落とす事ができます。

時間とともにどんどん取れにくくなるシミは、血液などタンパク質系のシミ、外壁塗装などに使われている塗料などかな。
血液は付いてすぐなら水洗いするだけで取れ、一日経つと洗剤など付けもみ洗いしないと落ちなくなり、2~3日すると揉み洗いだけでは取れなくなります。

コーヒー、お茶なども付いてすぐなら水洗いで取れますが、乾いてしまうと漂白しないと取れなくなります。

水性ペンキ、アクリル絵の具等は完全に乾くまでに72時間(3日)と言われます。
完全に硬化する3日以内のシミ抜きが理想かな。1年経っていても取れるものは取れますが、溶解するまでの手間がかなり変わってくるため、早いほうが金額も抑えられ綺麗に除去ができます。

瞬間接着剤なども同じですが、ペンキ、絵の具、接着剤は家庭で取り切ることはほぼ無理なシミですので、
どうしても取りたかったら何もせず取れるお店へご相談を^^

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クリーニング店が持つ家庭ではできない最大の武器は・・・ドライクリーニングができることです。
昔はドライクリーニングって高級クリーニングと言われていました。

今は・・・風潮というか、時代の流れというか、ドライクリーニングは綺麗にならない、汗も取れない・・・
安いお店はドライクリーニングなど・・・あまり良い印象がない・・・

当店、ドライクリーニングの洗浄力の低さは業界でもトップクラス!?なのでは、と思っています(汗)
じゃぁ・・・綺麗にならないかどうかは・・・当店のお客様が一番良く知っていらっしゃいます^^
風合いに変化なく綺麗に洗えるドライクリーニング。これも業界トップクラスだと私自身は思っています^^

ドライクリーニングと言うより、使う溶剤の性質や特性をよく理解して使いこなせているかどうか、なんです。
ドライクリーニングでしかできない事もあるんです!

当店のブログ閲覧数ぶっちぎりのトップは「洗剤の使い方が間違っています!」という記事。

http://yuuyuu.hamazo.tv/e675597.html

羽毛のニオイ取りが2位なのですが、この技術を独自で作りマニュアル化できているのはおそらく当店だけ。

http://yuuyuu.hamazo.tv/e2235204.html


洗剤の使い方が間違っています、と言う記事と内容が重複しますが、最近良く聞かれる事を。

一番間違っていると思われることは、洗剤と漂白剤の役割です。
汚れは洗剤で落とす、取れない目に見えている色素や変色(色)は漂白剤で落とす、です。

落とす際、溶解、分解していくわけですが、この違いって理解していない同業者もかなり多いですね・・・

シミや汚れがついたからと、いきなり酸素系漂白剤を付けても洗剤を使わないと落ちない汚れは取れないんですね。
浸け置き漂白をする場合は、洗剤と漂白剤を同時に入れることで汚れと色素系両方を落とす事ができます。
それでも残った色素がある場合、酸素系漂白剤のみでもう一度漂白することで取れることもあります。

液体酸素系漂白剤(ワイドハイター、カラーブライトなど)はアルカリ剤を入れたりアルカリ洗剤を入れないと漂白力が出ません。
アルカリ剤は色々ありますが、一例として

重曹PH8.2  セキス炭酸ソーダPH9.8  炭酸ソーダPH11.2

PH数値が高いほど漂白力は上がりますが、同時に色抜け、色褪せなどしやすくなります。
デリケートな素材には重曹、真っ白な服など強い漂白をしたい場合は炭酸ソーダを使うなど、

水温は40℃~50℃程度が適温ですが、高いほど漂白力は上がり、色落ち、色褪せも出やすくなります。
一番安全なのは40℃、50℃まで上げる場合はやけどに要注意。
それ以上は服にとっても洗う方にとっても危険ゾーンに入りますのでお勧めしません!

浸け置き時間の目安は20~30分が最低必要だと思います。TVのように付けて洗ったらシミが取れた!なんてことはありません。
色柄物などは時々かき回しながら色や状態を確認しながらつけ置きを。水に即服の色が流れ染まったり、漬け置きしながら少しずつ色が出てきたりした場合はすぐに真水でよく濯がないと色滲みしたり染まってしまったり色褪せたりします。

PHと水温、時間との組み合わせで次第で綺麗にできたり出来なかったりしますね^^

粉末ワイドハイターを使う方法もありますが、これはまた次回にでも・・・


ちなみに、私はシミ抜きにキッチンハイターやカビ取りハイターなど塩素系は推奨していません。
塩素は白い綿麻製品には使えると良く言われますが、塩素は繊維を溶かしかなり傷めます。

塩素で色が抜けた場合、たとえ丸染をしても繊維の傷みが出ており、色抜けした部分のみ染まらない事例はかなりたくさん見ており、シミ抜きの際でも来い塩素を付け時間が経っている場合、塩素でいたんだ繊維がもろくなっており穴が開いたりします。

塩素をつけた瞬間に茶系に色が変化するものもあります。
これは白い繊維の表面に付けられている蛍光増白剤が塩素により変化したもので、綺麗に直せないことが多くなります。
この蛍光増白剤の変化は塩素を薄めても出てしまうことが多く見分けはつきませんので、塩素は使わないほうが無難です。


さて、シミや汚れが付着すると比重順に分離し層のようになります。
食べこぼしで言えば比重の軽い順に

①油 ②蛋白デンプン ③タンニン ④色素

って感じになります。一番上の油は一番上でシミ全体を覆う感じで皮膜を作っています。
ドレッシングなど置いておくと時間とともに水と油が分離しますよね。同じ現象がシミの中で起こっているんです。

水は油に弾かれますので、まずはこの油分を除去しないとシミがとても取れにくいんです。
なので、家庭でシミ抜きをする際、一番最初にやらなければいけないのが油分の除去となります。
一番簡単なのは台所用洗剤を使ったシミ抜き。中性で安全、油分の溶解力が高いです。

マジックリンを使う方もいらっしゃるようですが、アルカリが強く使える素材を選びますし、
綿麻製品などは色が簡単に落ちてしまったりしますので、初心者のかたにはお勧めしません。

あと、同じ油性系でも油脂系はとても取れにくいです。
油脂系とは冷めると固形状に固まってしまう牛脂のような油、口紅ファンデーション、エリなどに付く皮脂など。
油脂系はクレンジングオイルなど使わないと取れない事もありますが、最も簡単なのは市販品のシミ抜き剤。。

口紅など油脂系のシミが落とせるもの一つあるととても便利です。
クレンジングオイルを使ったシミ抜きは、クレンジングオイルを落とすために台所用洗剤でシミ抜きが必要になりますし、結局クレンジングオイルのシミが取れないからとシミ抜き依頼されることもあります。

使うクレンジングオイルによって落としやすいもの、落ちにくいものとあるようですが、市販品のシミ抜き剤は水で洗い落とせるタイプだから、簡単に洗い流すことが出来ますし、油分落としに特化したものですから落ちも良く手軽に使えます。

シミ抜き後に洗濯をして、シミが落ちずに残っていたら、初めて漂白剤の出番となります。

シミ抜き方法はたくさんありますが、以前「PON」にTV生出演させて頂いた際にご紹介した方法は

http://yuuyuu.hamazo.tv/e4310031.html


こちらを参考にしてください^^





 
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