シルクドレス染め替え
シルクドレスアンサンブル染め変え(2020年 9月現在・税抜き)
今回のドレスシルクアンサンブル参考価格
ボタン取り付け取り外し・棒タイ全込 36000円
染めは高温で煮込むリスクの高い作業となるため、保証対象外となります。
当店はシルクでもお受けする場合は高温で煮込んで染める本染めとなります。
低温染めは縮み変形が出にくくなりますが色の定着力が低くなるためお受けしておりません。
高温染めにより縮み変形、強い折れシワが必ず伴い、
染め後に仕上げ修復が困難と判断するモノはお受けできません。
特にシルク素材は同じシルクでも織りによりかなり違い、例えばパジャマのような織りなら縮みはほぼ出ませんが、触った感じがジョリってする感じの織り、柔らかく風合いがよく伸縮するような織りになっている場合、縮み変化形幅が大きく出すぎる可能性が高くお受けできないモノが多くなります。
シルク、カシミヤなど高級獣毛は縮み変形が出やすく、染めることができても着られるレベルに修復できないと着ることができません。
染めることよりサイズを測り李元のサイズ、デザインに修復できるかどうかは現物を見て実際に触ってみないと判断ができないので基本現物を拝見してからできるかどうかの確認、お見積りとなります。
おしゃれ工房you友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。
今回は結婚式の2次会用につくられたドレスの染め替えご相談です。
結婚式に着るドレスも二次会に着る服も白を選ぶことが多いですね。でも白って式が終わると着られないってことが多いんですよね。
以前純白のドレス染め替えのご相談をお受けした時の事。
染まりにくい素材だったので作った色そのままの色目で染まるかどうかわからないとメールで説明したことがありました。
リスクも高くダメになる可能性もあります。
お客様にとって一生の思い出のドレスから・・・リスクがかかることを簡単にお受けすることはできません。
すると・・・
「結婚するときは何色にも染まっていない純白のドレスを着ますが式が終わったら着られません。結婚したらもう色が変わる事はないのでリスクを承知で染め替えたい」「このドレスはどんな色に染まるんだろって楽しみにしています」
思い入れのある服のご相談が毎日あります。多くの方からの思いをお聞きしながら、私自身この仕事に対しても考えkたかが変わっていったし、説明も対応も変わっていきました。
このあたりの事は今度、新しくHPを開設しYou友として温めてきたことをHPで表現していきたいって思っていますので、近いうちにご案内させて頂きます^^
さて・・・この子のお洋服も結婚式当日の2次会用につくられたという一度しか着ていないドレスアンサンブル。
白では着られないので染め替えたいというご相談です。
ハイウエストのスカーチョ?って感じかな・・・
パンツのような形でゆったりとした、カーボーイが履いているような裾がゆったりしたパンツをガウチョパンツ、ガウチョだけどパンツに見えない、スカートのように見える形をスカーチョって呼ぶ・・・らしいです。造語なのかなぁ・・・
ボタンは同じ生地を使っての包みボタンなので同色で染まるよう外さずに染めていきました。
他のボタンは貝ボタンなのですべて外して染めた後、取り付けて仕上げています。
右画像はちょっと織りが違うけどシルクのボータイ。
一点オーダーで作られていますね。
染めは息子の健也に任せているので、リスクや染まり具合、縮み変形の度合いなども健也が担当になっています。
このシルクも本染めなので90℃前後の熱湯の中でムラにならないよう40~50分ゆっくりかき回して染めていきます。
1点手染めなので、服を染める前段階の汚れやシミ取り、染まりやすくなるよう前処理など1点に合わせてやっていくため、染める工程だけでも1~2時間かかってしまう作業になりますので、1点手染めは小さな生地でも1万円~となります。
それでは、のシルクはどんな色に?って興味がある方は続きからどうぞ^^
今回はトルソーに着せられなかったのでハンガーに吊るしての画像です。
染めは素材により染まる染料が違います。
素材に合わない染料では染まらないんです。
上右画像を見て頂くと縫製糸が白のまま残っているのがわかります。
服の縫製はポリエステル糸が使われているモノが多く、ポリエステル糸は基本染まらないので元の色が残ります。
白いドレスをオーダー作る時でも購入するときでもお店の方から、白だからあとで染めてカラードレスに、と言われることがあるようですが、いざ染めようとやってくれるお店を探しても無いんです・・・
セーターやTシャツなど小さなものは染めてくれるお店ありますが型崩れや縮が出ると着られなくなる素材の場合、ポリエステルなど手仕上げしないとしわが伸ばせない素材は受けてくれるお店は探しても見つからないほど少なくなります。
それともう一つ、後で染め変えをお勧めするのであれば、シルクならシルクの糸で縫製しないと糸が染まらない。オーダーで作るのであれば染め替えまで想定しているのであれば縫製も付属品も本体と同じ素材で作るなど・・・
お勧めするのであれば、染めに対してもそれなりの知識をもってお勧めしないと・・・
このドレスも染めてみると初めてわかる、縫製糸がポリエステルですね。
ステッチがデザインのように残りますが、これがデザインのようになりすごくいいってお客様も少なくはないんですけどね(笑)
白を黒に染め替えたときなどは、想像以上に派手になったなぁ・・・見た目はカッコいけど私じゃキレないなぁって方も(汗)
時折、残ったステッチを染められないか?ってご相談もありますが、話を聞くと説明は一切なかったって。
染めを受けるお店の場合、補償対象外としているお店しかないと思いますので縮み変形なども含め説明してもらってください。
ほとんど仕上げてしまった後に、妻がしわになってる状態、撮った??って質問が・・・
撮ってねぇし・・・撮りながら仕事すると進まないんですよね・・・(汗)
という事で、シルクは水洗いするだけでもかなりシワになります。
水洗いでつくシワはスチームだけだと綺麗に伸びなかったりします。
こんな場合は綿、麻製品をきれいに仕上げるのと同じように、スプレーで濡らしてアイロンで乾かしながら仕上げる「濡らし掛け」をしていきます。はっきり言ってものすごく手間がかかります。
形状に合わせて大中小とある仕上げ用の「馬」(台)を使い仕上げていきます。
するとほぉら・・・こんなにきれいにシワが伸び光沢も出てきます。
最近、ウェットクリーニングを受けるお店も増えてきましたが、シルク製品の場合、水洗いするとチリチリとした小じわができるんです。
縮緬(ちりめん・わかるかな?)のような小さな小じわなんだけど、このしわができると光沢は消失してしまうんです。
消失というか、小ジワにより光n反射がバラバラになるのでそう見えるのですが、風合いが変わった!ってよくあるご相談です。
もちろん家庭で手洗いしても光沢があるシルクは無くなります。
夏物だと、シルクは汗による色の変化がとても早く出てしまう素材なので、多少の風合い変化は仕方ないとして、水洗いして汗を落とし長く愛用できるようお手入れしていくか、風合い変化が出るより着られるうちは風合い重視し、変色とか色合抜けが出てきたら買いなおすか・・・
当店ではできる事を説明、アドバイスをさせてもらい、あとはお客様の判断にお任せさせていただいています。
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