ブーツクリーニング&リメイク~染料染めブーツの染め直し~

You友 大友 眞吾

2011年03月08日 12:30



3月に入り春らしい・・・っとなって欲しかったのですが・・・
なんでしょっ!この冷え込みは・・・

でも、もうすぐダウンや厚手のコートなどは要らなくなります。
服はしまう前に洗っても靴、ブーツってそのまましまわれる方がほとんど。

ブーツって密閉度が高いため乾きも悪く雑菌の繁殖による足特有の「臭い」がこもっています。
一度履いたら人前では絶対脱げない・・・なんて話も良く聞いたりします。

私も経験あるのですが、靴やブーツを脱いだら足の臭いが・・・でも誰も何も言ってはくれないんです。
少し前までは革靴やブーツを丸洗いをしてくれるお店って無かったんです。

当店では靴、ブーツの殺菌洗いから水洗い、抗菌防カビ加工もできます!
臭いを気にして履くよりも丸洗いをしてしまい、次シーズンも清潔で気持ちよく使って頂きたいです。

さて、色褪せてしまったブーツリメイクです。
もちろん、丸洗い後に抗菌防カビ加工をした後、染色です^^

皮革製品は革本来の風合いをそのまま残すよう染料染めされている物、紳士靴に良く見られる革の質感が見えないつるつるとした光沢のある顔料染め、染められていない物、オイル仕上げなどがあります。

顔料と染料の違いは今までも何度かブログでご説明させてもらいましたが、
顔料は色の粒子を樹脂で固着させる物で表面をコーティングするように色が付けられている物です。

染料とは革そのものに浸透して定着している物で透明感があり革の質感を残す事ができます。
染料染めは基本、生地を染めるのと同じで繊維の奥まで浸透し色が定着させるものです。

今回のブーツは革の質感を残すよう染められている染料染めの物なのですが、
染料染めはシミや染み込んだ汚れがあると透けて見えてしまうためシミを染めて隠す事ができません。

染め直す場合も下地の色に染めた色が混色されるため、混色された時の色が元の色になるよう色を合わせていきます。
顔料染めのように同じ色を作って染めるのとは染色方法も異なり難しくなります。

染め直しをしたら風合いがまったく変わってしまったという場合、染料染めされていた物を顔料で染められてしまった可能性がかなり高く、元通りに戻すのはとても難しくなります。

今回はできる限り風合いを変えずに元の色へ復元できるよう染料で染め直していきました。
付けられているベルトは取り外す事ができないように縫い付けられており、少しずらすと一番右画像のように元に近い色が残っていました。

この色に合わせて染料染めブーツの染め直しです。
仕上がりはとても喜んで頂けお礼のメールも頂けましたので合わせてご紹介させていただきます^^




顔料染めの物と染料染めの物だと、染料で染められている方が色褪せや脱色が早いと思います。
色は蛍光灯から出ている紫外線で分解されますし、光が当たっているだけでも退色していきます。

紫外線や光による耐久殿高い顔料、染料を使っていけば簡単に色が抜けてしまうことはなくなるのですが、
何を使うかはメーカー、修復するお店次第となります。

顔料染めは表面を色の付いた樹脂でコーティングされているため汚れにくく、多少の汚れなら固く絞ったタオルなどでふき取れば綺麗にできます。

水拭きで取れない場合、市販されているクリーナーでふき取ればほぼ取れると思います。
エタノールやベンジン、シンナーなどで拭いてしまうと塗膜が溶け色が剥がれてしまいますので要注意です。

染料染めされている物は良く見ると毛穴など皮膚そのものが見えると思います。
顔料染めと違い水などで拭いてしまうとそのまま水が浸透しシミとなり取れなくなります。

スエード、ヌバック、ムートン、染料染めの皮革製品は水が付いてもシミになる事があるため、
新品時に撥水加工をしておくと汚れ防止になります。

ワックスなども専用のものを使わないと染み込んでシミになり取れなくなってしまいます。
革の仕上げに合わせてお手入れ用品を選ぶ必要があります。

最近、靴ブーツクリーニングのご依頼がとても増えてきて嬉しい限りなのですが、
ほとんどの方がお手入れをほとんどされていません。

革の傷み=オイル切れ言っても過言では内のですが、オイル切れの物がとても多く見られます。
革はオイルが切れるとパリパリした感じになりひび割れが起きたりします。

お手入れ用品は何を使ったら良い?というご相談も増えてきましたので、
もうすぐ店頭で皮革のお手入れ用品を置こうと予定しています。

さて、染め直しの仕上がりです。
染料染めは透明感があるとご説明させて頂きました。

繊維の染めも同じなのですが、色の差やシミ、汚れなどの黒ずみがあると透けて見えてしまうだけではなく色の上に色が重なるため色の差がある部分は混色されて違う色に変化したり色が重なり濃くなります。

なのでシミや染み込んだ汚れがある場合、とにかく取る、取れなければ出来る限り薄くしてから染めていきます。

一番右画像を見ていただくとわかるのですが、元の色が残っている部分は色が重なったため少し濃くなっています。
なるべく近い色へと思い染めていったのですが・・・

現物は画像で見るほど色の差は出ていなかったのですが・・・画像は正直です・・・

全体の色は革の質感も変化させる事なくほぼ元通りの色へ復元できていると思います。
真ん中画像、つま先部分ですが少し光沢が強く見えていると思います。

違和感が出ないように艶は調節していますが、仕上げ用コーティングをかなり厚めにしてあります。
つま先はどうしても傷んでしまう部分なので保護目的で厚めのコーティングをしています。

皮革製品はとても丈夫です。
お手入れをしっかりして末永く愛用してください^^

それでは最後にお客様から頂いたメールをご紹介させていただきます^^

 三重県 N・M様より

こんにちは。
昨日ブーツが届きました。
楽しみに箱を空けたら、きれいに染色していただいており、丁寧で感動しました。
ありがとうございました。
大切に履きたいと思います。

まだまだ寒い日がつづきますが、ご自愛ください。
インフルエンザには気をつけてください。

失礼します。m(--)m




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      参考になります様に独断で掲載させて頂いております  

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