ジーンズの染め変え染め直し
10月に入り秋祭りの時期になってきました。
秋祭りと言う事で
法被の色止め、
色滲みや色移りのご相談が多数ありました。
当店は色々なご相談にお応えできるよう、クリーニング店では通常やっていない事もやっています。
例えば今回のこのジーンズの染め変えもそのひとつ。
衣類の染め変え、同色の染め直しまでやっています。
服の
【クリーニング】ではなく
【メンテナンス】をすると言うお店も増えてきましたが・・・
クリーニングとメンテナンスの違いって何でしょう?
少し前、ラジオに出演させて頂いた時にもお話ししましたが、
私は
ワンストップサービスを目標にこの店を開業しました。
衣類だけではなく皮革から和服までの洗いやシミ抜き、
同時に補修や修理まで受ける事ができるお店を目指して!!
開業当時のアドバイスで多かったのは「的を絞れ」「店の色を出せ」等・・・
何でも出来ると言うお店はダメ!と言われました。。。
シミがついて困った時、あなたなら
【シミ抜き専門店】と
【シミ抜きも出来るクリーニング店】の
どちらに依頼しようと思いますか? 私なら
【シミ抜き専門店】に依頼します。
一番自信のある強みを色濃く出して行けと言う事なのですが、私が目指したのは何でも出来るお店。
最初は服のシミ抜き、そして色補正から染色、丸染めによる染め変え染め直し、
そして皮革製品の洗いからシミ抜き、染め直しと一つずつですが勉強しながら覚え、
通常諦めるしかないようなご相談でも応えられるよう努力をしてきました。
自分で「何でも出来る!!」と宣伝するのではなく、
「You友へ持っていけば何でも出来る」と言う口コミが広がってくれたらどんな嬉しいでしょう。。。
そのためには洗いやシミ抜き、染めなど一つ一つの仕事を
【専門店】と言われるお店以上のレベルで
出来なければダメだと思い、開業してからの5年間は毎日が新しい事への取り組み、挑戦でした。
そしてこれからもまだまだ続けて行きます!!
クリーニングとは「服を洗って仕上げる」事が基本的な仕事ですが、
服のコンディションを少しでも新品時に近い状態へ回復させるために洗い、シミ抜きをし、
必要に応じて染色、リフォームまで出来なければトータルメンテナンスは出来ないと思います。
さて、今回は
染色の話ですが(って、前置き長過ぎ^^;;)服って白い物もありますが、
ほとんどの場合、染色され何かしらの色が付けられています。
白ではなく、色のついた服を見て「汚れてる」と思う方はいないと思いますが、
繊維からすると、【染色】も、ソースや油シミと一緒で【汚れ】の一種なんですよね(笑)
【染色と言う汚れ】を落とさないように【食べこぼしなどの汚れ】だけをシミ抜きして行くわけですが、
服の色はどんな染料を使いどんな方法で染めているのかを知っているお店はどれくらいあるでしょう?
服を販売するお店も、洗うお店もおそらくほとんど知らないまま売り、洗っているのが現実です。
藍染の法被の色滲みのご相談がとても多い時期ですが、今回藍染と染める方法が良く似ている
インディゴ染め(建て染め)にて、ジーンズの染め直しをしたので紹介させて頂きますね。
独特の紺色に染まっている藍染めやインディゴ染めって実は紺色の染料で染めている訳ではないんです。
左画像が染め液に漬け込んでいるところです。染める液は
紺でも
青でもなく・・・
茶色なんです!
真ん中画像が染め直後のジーンズ。紺色にもなっていない状態です。
そして右画像が茶色に染まったジーンズを干して数十分経過した物です。
茶系の色から紺系の色に変わっています。
空気中の酸素に触れ酸化する事で発色するこの染を【建て染め】と呼びますが、
藍染めもほぼ同じように酸化発色させながら染めていきます。
藍染めは藍の葉を使い染めていきます。
インディゴ(インジゴ)染めとは科学的に作った藍の色素成分「インディゴ」を使い染めていきます。
藍の葉から染め液を作る場合、かなりの手間と時間がかかってしまうのですが(工程は省きます)
科学的にインディゴが作られるようになり藍染めやインディゴ染めと言われる物のほとんどは
この科学藍(合成藍)で染められています。
【本藍染め】は藍の葉を使い染められた物ですが、
一般的に【藍染め】と呼ばれている物は、ほんの少しの本藍に多くの合成藍を混ぜて染めた物だと聞いています。
混合割合の規定はなく、5%程度でも本藍が混ぜられていれば【藍染め】と表記されているようです。
本藍染めの職人さんに直接電話して色々と教えてもらったりしながら(親切な方でした。感謝!)
藍染めを勉強したりしていたのですが、藍染のご相談は年々増え、耳で聞くより
実際に染めてみるのが一番と考え染料を取り寄せて染めました。
ジーンズなどはこの合成藍で染められている物がほとんどになります。
ジーパンの場合、紺色の糸と白っぽい糸を使い、表面に紺色が多く出る特殊な織られ方をした生地を使っています。
なので表綿は紺、裏面は白っぽい色になっています。
染め直しをする場合、白っぽい糸も一緒に染まってしまうためジーパン独特の色合いはなくなり均一な色に染まります。
今回、後ろポケットの刺繍はレーヨン糸。レーヨンと綿は植物繊維なので同じ染料で染まってしまいます。
この辺りは染める前にご説明させてもらってから染めていきます。
色目はここから重ね染をしていけばまだまだ濃くする事もできます。
職人の手作業による本藍染めは藍を建てた液に数分漬け込み上げ空気にさらし酸化発色させ染めていきます。
最初は薄い水色に発色し、工程を繰り返していくと少しずつ濃く染まっていき、
30回程度でこれ以上は濃く染まらない所まで染まり、これ以上濃く染まらない状態を「止め紺」と言います。
そのまま乾燥させ、しっかり酸化発色したら次は「アク抜き」をして行きます。
このアク抜きと言うのは染めで言うソーピング。色移りなどしないよう過剰に乗った染め粉を洗い流す作業の事です。
しっかりとアク抜きされた物は【本藍染め】でも【インディゴ染め】でも色滲みなどはする事がありません。
新品のジーパンを水洗いすると紺色ではなく茶系の色が出てきたって体験ある方いらっしゃるのではないでしょうか?
染め後に発色した色はこの「アク抜き」で色が薄くなるため、色落ちした時の濃さを想定して重ね染めして行きます。
電話でお聞きした職人さんはTシャツなども本藍染めしている方で、
「家庭で普通に水洗いして簡単に色落ちしたり色滲み、色移りなどしてしまったら商売にはならないでしょう」と
おっしゃっていました。 確かにその通りですね♪
【藍染め】は色滲みしやすいと思われているかも知れませんが、本来そんなに簡単に色移りしたり
色滲みしたりしない染めです。
染料で染められた物は、洗濯機で洗って全体に退色する事はあっても、部分的に酷く色落ちする事はありません。
藍染めは色落ちする!!と言う概念で、わざと色落ちするように違う何かで色が付けられている法被も
多数見てきています。
水だけで洗って酷く色ムラが出たり色滲みが出てしまったら・・・残念ながら藍染めでないというだけではなく・・・
染料で染められた物ではない、と言う可能性が高くなります。
洗わずに見ただけの状態では染料で染まっているかどうかの見極めは難しいですが^^;;;
◆◇◆◇◆◇ 紹介している画像は、同じような状態でお悩みの方の
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◇◆◇◆◇◆ 参考になります様に独断で掲載させて頂いております
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