思いがけない言葉
ゆ~ゆ~@旦那です。
独立開業して半年・・・
前の職場の時から続けて出してくださるお客様、
新規で仕事を依頼してくれるお客様・・・
改めてありがとうございますm(__)m
この仕事はもう20年以上やってきているので
仕事にはある程度の自信はありました。
「いい仕事さえしていればお客様は付いてきてくれる・・・」
今の自分の仕事に対する基本はそんな親父の言葉にあります。
親父が開業して以来、親父の仕事を気に入って出してくださっている
おそらく30年以上のお付き合いになるお客様もいます。
浜松ではおそらく知らない人がいないほどの大きな会社の社長のお宅です。
独立した後、挨拶にお伺いしたら自分のところにも「分けて出してあげるね!」と
出してくださっています。
そのお客様が今日、配達に行った時にかけてくださった言葉は・・・
「貴方・・・お父さんより腕がいいわよ!頑張ってくださいね!」
最近、このお客様の服、特別シミが付いた物とか、縮や歪みが出た服を仕上げた記憶がない・・・
続けて出してくださっているお客様に仕事のPRとか宣伝もしたことはありません。
新しいお客様獲得のための宣伝はしても、続けて出してくれるお客様には
今までどおりの仕事をすればいいと思っているからです。
思いがけない言葉に返事につまり、「ありがとうございます」の一言しか言えませんでした。
車の中で感動と複雑な気持ちが入り混じっていました・・・
喧嘩別れのようにして独立開業しましたが・・・
親父が仕事していた頃の技術と知識は尊敬せざるをえない物がやっぱりありました。
嬉し寂しい・・・そんな感じ・・・
開業以来仕事の方向にずっと迷っていました。
「金額が多少高くても金額以上に価値ある仕事をしていけばいい」
それとも
「出しやすい金額設定とそれなりの仕事で仕事を集めて効率よく回していく」
実際、後者のほうが受け入れられやすく、大きくなっていくお店の方針はやっぱり後者・・・。
自分は・・・その中間の中途半端なところでうろうろしているだけでした。
でも、今日の言葉で・・・自分の中で一つの踏ん切りがついた感じがしています。
他店で出来ない仕事を手掛けていこう・・・
写真はカシミヤのカーディガンに付いたシミ。
シミ抜きに出しても取れなかったとの事・・・私にはどうしてこれが取れないのか不思議です。
このシミを取る手間を省いて効率よくまわしているから・・・?
シミを取って欲しくて依頼しているお客様。
「シミ抜きをしましたが取れません、これ以上は生地をいためる可能性があります」・・・
この札一枚挟んで渡す・・・
それが平気でできるようになったら、この仕事やめます!!
この話を友人にしました。
返ってきた言葉は・・・
「お前はそれができるから簡単だと思うだけで、できない人にとっては簡単じゃないんだぞ!
プロ野球の選手でもプロゴルファーでも奴らにとっては当たり前で簡単にしてる事、
お前できるか?」
確かに・・・どんな事でもできることは簡単。でもできないことは難しい・・・。
しかし・・・比較する物がちょっとねぇ
シミが取れなくて困ってる人ってたくさんいるようです。
お気に入りの服を安心して出せるクリーニング店を
探してる方もたくさんいるそうです。
そんな人がいつか自分の店に来てくれた時、
お客様からの紹介で仕事を依頼してくれた時・・・
そんな時に「出してよかった」って喜んでもらえる
仕事をしていきたい。
お客様に喜んでお金を払っていただける仕事、
できれば一番の理想ですね^^
いろいろな記事を自信いっぱいで紹介してるようで・・・実際は不安だらけ・・・
開業以来ずっと迷いと不安だらけ・・・
今日のお客様がくれた一言、一生忘れない・・・
シミ抜きでも特殊な仕上げでもない、いつもと変わらない仕事でもらった言葉。
それも30年以上親父の仕事を見てきたお客様・・・
22年この仕事をしてきて・・・初めて認めてもらえた・・・そんな気がした一日でした・・・。